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【ハーバード大研究】「ちょっと叩く」もしつけにならない?脳への影響が判明

【ハーバード大研究】「ちょっと叩く」もしつけにならない?脳への影響が判明

子育てをしていると、ついカッとなって「お尻を叩く」「手をあげる」といった行動をとってしまうこともあるかもしれません。

しかし、2021年にハーバード大学の研究チームが発表した研究では、「軽い体罰でも、子供の脳は虐待と同じような反応を示しうる」ことが報告されました。 (Harvard Gazette)

軽く叩くだけでも影響がでるなんて言われると震えますよね。

147人の子供の脳をMRIで分析

研究チームは、10〜12歳前後の子供147人を対象に、MRI(正確には脳の活動を見るfMRI)で脳の反応を調べました。

「日常的に叩かれる経験がある子」と「そうでない子」で、周囲の刺激に対する脳の反応を比べたのです。

軽く叩いただけでも、脳は「恐怖」を感じる

実験は「表情の写真」を見るだけ

子供たちは、いろいろな表情(とくに“恐怖の顔”など)の写真を見ます。そのときの脳の反応を計測しました。

虐待を受けた子と“似た反応パターン”

結果として、叩かれた経験のある子は、恐怖の顔を見たときに、脅威に反応するネットワーク(前頭前野など)が強く反応する傾向があり、重い暴力経験のある子どもで報告される反応と“似た方向性”が示されました。

ここで大事なのは、「親の意図がしつけでも、子どもの脳は“危険かも”として処理してしまう可能性がある」という点です。

なぜ脳が過敏に反応するのか?

脳が過敏になるのは、子供が自分を守ろうとする防御本能の影響が考えられています。

  • 「いつ叩かれるかわからない」と警戒する
  • 親の表情や声色など、周囲の小さな変化に敏感になる
  • 結果として、神経が尖った状態が続きやすくなる

脳への影響が引き起こす「将来のリスク」

脅威に敏感すぎる状態が続くと、日常生活にも影響が出やすいとされています。

  • 感情のコントロールが難しくなる
  • 不安や落ち込みを感じやすくなる
  • 友達とのトラブルが増える(攻撃的になる など)

「しつけ」の目的は子供をより良く育てること。けれど、叩くことでメンタルや社会性のリスクが上がる可能性があるなら、一度立ち止まりたくなりますよね。

まとめ

ここまで読んで、「え…自分やってたかも」と胸がチクッとした人もいるかもしれません。
でも、ここで大事なのは過去を責めることじゃなくて、これからを少し変えることです。

今回の研究は、「軽い体罰でも、子どもの脳は“脅威”として受け取る可能性がある」という示唆でした。
つまり、親の気持ちがどうであれ、子ども側には強い刺激になることがある、という話です。

もし「叩かない」を目指すなら、まずは小さな一歩でOKだと思います。

  • 叩きそうになったら、その場を1歩離れる
  • 声を荒げる前に、短い言葉で区切る
  • 落ち着いたあとに、“何をしてほしいか”を1つだけ伝える

今日から少し変えられたら、それが最高だと思います。

  • この記事を書いた人

小林 俊幸

【この記事を書いた医師】 南22条おとなとこどものクリニック 院長 小児科・総合内科 この記事は、札幌市で日常診療を行っている医師が、 診察室でよく受ける質問をもとに執筆しています。

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