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かんたんにいうと
太陽の強い光(紫外線)で、いちばん上のうすい皮(角層)がこげて傷みます。体は「こわれたところは危ない!」と判断して、上の古い皮をペリペリはがし、新しい皮に貼りかえるんです。
スマホの画面フィルムがキズだらけになったら、新しいのに貼り替えますよね?体も同じで、キズついた“皮ふフィルム”をはがして貼り替えているのです。
日焼けをしたら・・・
- まずはしっかり冷やす。
- むりに皮をはがさない。
- 水ぶくれ(=やけどのサイン)があれば、つぶさず皮膚科へ。
すぐやること(おうちケア)

- 冷やす:ぬれタオル、または氷水を入れた袋をタオルで包んで、ひりひりする所にあてる。まずは冷却が最優先。
- さわりすぎない:ぶら下がる皮を引っ張ると痛むし、ばい菌が入ることも。気になる所は清潔なハサミで少しだけカット。
- うるおす:しみない範囲で、保湿剤・ワセリンをやさしく塗りましょう
症状の強さ別:正しい対処
軽い(赤い・ほてる・ヒリヒリ)
- 冷却をしっかり。皮ふのバリアが壊れて熱っぽいので、まずは冷やす。
中くらい(冷やしても赤み・痛みが残る)
- 炎症をおさえる塗り薬(ステロイド外用薬)が役立つことがあります。
重い(広い範囲/水ぶくれ/発熱・強いだるさ・頭痛・はきけ)
- 重症化のサイン。早めに受診。受診までの間は冷却とこすらないが基本。
- 水ぶくれは自分でつぶさない。皮膚科での評価が安全です。
受診の目安
- 水ぶくれがある/広い範囲が赤くヒリヒリする
- 強い痛み、発熱、だるさ、頭痛、はきけなど全身の不調がある
- 顔・陰部や両腕・両脚など生活に影響が大きい部位
- 乳幼児、皮膚が弱い子、持病がある場合→ 迷ったら受診でOK。とくに水ぶくれ=皮膚科へ。
日焼けの予防(環境省マニュアルの抜粋)
基本の6つ
- 紫外線が強い時間帯を避ける(概ねUVインデックス3以上・正午前後が強い)
- 気象庁やNIESのUV情報を活用。屋外活動は朝夕に寄せるのがコツ。
- 日陰を利用する(ただし散乱光・反射で完全には防げない)
- 日傘・帽子を使う(つば広帽は眼のばく露を20%以上低減。日傘は近年“UV防御”タイプも)
- 衣服で覆う(目が詰まった生地・長袖が有効。濃色は透過を減らすが熱はこもりやすいので無理のない範囲で)
- サングラス(“UVカット”表示のあるもの。顔にフィット/ゴーグル型だと側面・下方・後方からの光も入りにくい)
- 日焼け止めを上手に使う(衣類で覆えない部位に)
日焼け止めの選び方
- SPF=UV-Bを防ぐ指標、PA=UV-Aを防ぐ指標。数値/+が大きいほど防御力が高い。
- 活動シーンに合わせて
- 日常の外歩きや買い物:中等度(図例:SPF10–20、PA+〜++程度)
- 屋外での軽いスポーツ・レジャー:やや高め
- 炎天下のレジャー・リゾート・マリンスポーツ:高め(SPF50+・PA+++以上)
日焼け止めの塗り方・タイミング
- 外出前に塗る。
- 塗り直しは2〜3時間おき(汗・擦れ・タオルで落ちやすい。落ちたと思ったら早めに重ね塗り)
- 落とし方:その日の汚れと一緒にやさしく落とす。耐水タイプなどは表示に従いクレンジングを使用。
赤ちゃんの日焼けと日焼け止めの考え方
赤ちゃんの肌は大人の半分ほどの薄さしかなく、バリア機能も未熟です。そのため紫外線のダメージを受けやすく、慎重なケアが必要です。
0〜6か月
基本は直射日光を避ける・覆う(日陰、帽子、衣類、ベビーカーのひよけ)。
日焼け止めは原則使用しない。どうしても覆えない部分に限り、酸化亜鉛や酸化チタンなどの低刺激タイプを小面積に少量。
日焼けして赤くなったら、冷やす → 保湿 → 水分補給。
水ぶくれ・ぐったり・広い範囲なら皮膚科へ。
6〜12か月
引き続き日陰+衣類で守るのが基本。
露出部は赤ちゃん用ミネラル(日焼け止め)を薄く塗布。
2〜3時間ごとの塗り直しが必要(汗や抱っこで落ちやすいため)。
強い赤みや水ぶくれはつぶさず冷やして受診。
赤ちゃんは“塗る”よりも“よける・覆う”が第一選択。
日焼け止めを使う場合は低刺激のミネラル系・無香料を。
水ぶくれ=皮膚科にGO。
まとめ:日焼けしたとき・させないために
日焼けで皮がむけるのは?
紫外線で壊れた皮膚を体が「はがして新しい皮に入れ替えている」ため。
おうちでできるケア
まずは冷やす。むりに皮をはがさない。保湿をして肌を守る。
受診が必要なサイン
水ぶくれ/広範囲/強い痛み・発熱・ぐったり → 受診
つぶさず・こすらず・冷やして受診が安全。
赤ちゃんの注意点(0〜12か月)
- 0〜6か月:直射日光は避ける。日陰・衣類・帽子が基本。日焼け止めは原則なし。
- 6〜12か月:必要ならベビー用ミネラル(日焼け止め)を薄く塗布&2〜3時間おきに塗り直し。
- 大人用を赤ちゃんに使うのはNG。
予防の基本
1. 強い時間(正午前後・UVインデックス3以上)を避ける
2. 日陰・帽子・衣類・サングラスでカバー
3. 日焼け止めは正しく塗って、2〜3時間おきに塗り直す