歯科の定期受診を躊躇してしまう方は少なくありません。
時折の歯茎からの出血に気づきながらも、「時間がかかる」「費用がかかる」という理由で後回しにしてしまうことがあります。
しかし、歯科の定期受診は強くお勧めされています。これにより、寝たきりになるリスクを避け、自立した生活を長く続けることが可能になります。
オーラルフレイルを見逃さない
オーラルフレイルについて耳にしたことはありますか?
この馴染みの薄い言葉は、口腔(Oral)と虚弱(Frailty)を組み合わせた造語で、「軽微な口の衰え」を指します。
この状態にあると、発音の不明瞭さ、食べ物のこぼし、わずかな噛み合わせの不具合、噛めない食べ物の増加などの症状が見られます。
特に高齢者にとって、これらは一般的な症状です。
老化は口から始まる
オーラルフレイルを見逃さないことがとても重要です。それが老化のスタートだからです。
オーラルフレイルが始まると、
- 噛む力が低下する
- 噛めない
- 柔らかいものを食べる
1→2→3→1・・・、ということを繰り返してしまい、ますます口の機能が衰えてしまいます。
その結果、食欲の低下、身体機能が低下してしまいます。
要介護にならないように
口腔機能の低下は、食欲の減退や身体機能の低下に直結し、介護が必要な状態へと進むことがあります。
日本老年医学会によると、65歳以上の約11%、約300万人がフレイルの状態にあり、適切な介入によって健康な状態に戻れる可能性があります。
オーラルフレイルの早期発見と予防は、噛む力の低下とそれに伴う悪循環を避けるために重要です。
しっかり噛んで栄養状態を維持することが、健康寿命を延ばす鍵となります。歯周病や虫歯の適切な治療、定期的な健康チェック、家庭では手に負えない部分のクリーニングが大切です。
まずはかかりつけの歯科医を決めましょう。できれば幼少期から通院することがよいのですが、何歳になっても遅すぎることはありません。
オーラルフレイルの自己チェック法
まとめ
オーラルフレイルは身体のフレイルの前兆となり得ます。
予防と早期対応がとても重要であり、幼少期からでも、または年齢を重ねてからでも、歯科の定期受診を始めるに越したことはありません。
まずは信頼できるかかりつけの歯科医を見つけましょう。