本日はTKOの木本武宏さんと木下隆行さんの半生を描いた作品である「転落」浜口倫太郎を紹介します。
ぼくはTKOのことはあまりよく知らなかったので、報道で知った不祥事を起こしてどん底に落ちた、ただのベテラン芸人くらいに思っていました。
TKOが売れるまでの道のりはとても長いです。
木本さんのお母さんが悪性リンパ腫のため木本さんのサポートが必要な状態にも関わらず、「電波少年」に抜擢されてアメリカ行きが提示されて大きな決断するシーンが「ドッキリ」で、お笑い芸人のお仕事はなんて辛いんだろうと涙が出てしまいました。
後輩の安田大サーカスの団長にも抜かれどん底を這いつくばりました。住むところも食事もままならない時代を過ごしています。それでも彼らはあきらめずにお笑いを続ける執念やプロ意識の強さを感じました。
東京進出を試みたが、ことごとく失敗を重ねてきた。2006年はこれが最後のチャンスと決め5度目の東京進出を果たした。2009年に芸歴18年目ながら全国区で知られるようになる。
しかし、爆笑レッドカーペットでの鮮烈なブレイクも一瞬で終わり、ペットボトル事件や約7億円の投資トラブルといった出来事が彼らを転落させていく様子も描かれています。それでも彼らのコンビ愛や絆の深さが伝わってきます。
ペットボトルを後輩に投げつけたのは悪いことだと思いますが、相手の方も全く非がない訳でもないのに、その当時が大バッシングで事務所を辞めるまでに至るとは・・・。
木本さんの方は投資は自己責任だと思うけど金額が大きいですね。
「転落」は、TKOのメンバーである木本さんと木下さんの半生を通じて、彼らの苦悩や挫折、そして再起の過程を描いた感動的な物語です。お笑い芸人の世界の厳しさや、努力と信念の重要性を改めて感じさせられる一冊です。