百日咳にかかる患者さんの多くが小学生であることが明らかになりました。
この傾向の原因として、就学前の百日咳抗体価が低下していることが指摘されています。
百日咳は、乳児期にワクチン(現在は四種混合ワクチンとして接種しています)を接種していても4歳ごろになると免疫が低下してしまうため、5歳ごろからかかってしまうお子さんが増加することが問題視されています。このため、小児科学会では、小学校入学前に三種混合ワクチンの接種を推奨しています。
三種混合ワクチンには、百日咳、ジフテリア、破傷風の予防効果があります。百日咳は感染しやすい疾患であり、就学前の抗体価の低下によって感染リスクが高まると考えられています。予防接種によって免疫を高めることは、重要な健康対策と言えるでしょう。
さらに、年長のお子さんには、MRワクチン(麻疹・風疹)、おたふくかぜワクチン、インフルエンザワクチンと同時に接種することもできます。これにより、一度の接種で複数の疾患に対する予防効果を得ることができます。
大切なお子さんの健康を守るために、小学校入学前に三種混合ワクチンの接種を検討してみましょう。予防接種は、病気から身を守り、社会全体の健康を守る重要な手段です。