ぜん息を持っているお子さんのご家族は急にお子さんがぜん息発作を起こした経験をお持ちでしょう。
お子さんが突然、呼吸がしにくくなったり、息が苦しいと訴えるところは本当に怖いものですよね。ご家族もパニックになりがちです。
今日はぜん息発作が起きたときの対応方法について一緒に学びましょう。
いざというときの薬の使い方
まず大事なのは、ぜん息発作が起きたときにどのような薬を使うべきか知っておくことです。
発作治療薬の代表として短時間作用性気管支拡張薬があります。これは狭くなった気道を広げる効果があります。
メプチンやサルタノール、ベネトリンなどの吸入薬や飲み薬がありますが、特に吸入薬は効果が早く現れます。
発作が軽いうちに早く吸入することが大切です。
普段から医師と相談し、正しい薬の使い方を学んでおきましょう。そして、薬はいつでも手元にあるよう心掛けましょう。
ぜん息の貼り薬(例:ホクナリンテープ®)もありますが、効果が表れるまでに数時間かかるため、発作治療薬としては向いていません。
病院に行くべき瞬間
ぜん息発作は非常に怖いものであり、それが突然発生することも少なくありません。こうした緊急の状況においては、病院に行くべきタイミングを正確に把握しておくことが大切です。
ここで、病院に行くべきタイミングを挙げていきます。
あまりにも苦しくて眠れないとき
夜間のぜん息発作は特に危険です。息が苦しくて眠れない場合は、病院に行くべきサインです。
お子さんの呼吸が正常ではないことを感じたら、迷わず受診しましょう。
薬を使っても効果が感じられないとき
ぜん息の症状が出たときに使っている手持ちのお薬が効かない場合は病院に行くべきです。
強いぜん息発作のサインが見られるとき
・ぜん息発作は異常な呼吸困難を引き起こします。話せないほどの苦しみや食べ物を摂取できない状態が見られる場合、直ちに病院へ行くべきです。
顔色が悪く、ぼーっとしているか、逆に興奮しているとき
ぜん息発作が進行すると、酸素が十分に供給されなくなるため、このような症状が見られる場合は、すぐに病院へ行くべきです。
強いゼーゼー音が聞こえる場合
呼吸時に強いゼーゼー音が聞こえる場合は、気道が狭まっている兆候であり、直ちに病院へ行くべきです。
肋骨の間がはっきりとへこむ
これは呼吸筋が異常に活動している証拠であり、深刻なぜん息発作の兆候となりえます。
脈がとても速い
ぜん息発作の際には、心拍数が増加することがよくあります。脈が非常に速い場合は、医療機関へすぐに連絡しましょう。
これらのサインが見られたら、すぐに病院に行くことをおすすめします。ぜん息発作は急激に進行することがあり、早急な対応が重要となります。
さいごに
ぜん息発作は予期しない瞬間にやってきます。だからこそ、事前の準備がとても大切です。普段から薬の使い方を確認し、病院に行くべきタイミングを把握しておきましょう。
ぜん息発作に対する正しい知識と準備は、急な状況でも冷静に行動できる力をくれます。子どもたちも安心して、日常生活を送ることができますよ。