呼吸は生きるために欠かせない行為です。私たちは普段、意識せずに空気を吸ったり吐いたりしています。この時には「スースー」という音が静かに聞こえることがあります。
しかし、時には「ゼーゼー」という異常な音が聞こえることがあります。では、なぜ「ゼーゼー」するのでしょうか?
この症状はどのような病気のサインなのでしょうか?そして、どう対処すればいいのでしょうか?
「ゼーゼー」の原因
私たちが息を吸うプロセスを考えたことはありますか?
空気はまず口や鼻を通り、その後、喉、気管を経由して肺に達します。息を吐く際は、このプロセスの逆を辿ります。
健康な状態では、この過程で生じる音は極めて静かです。日常的に呼吸している時、基本的には音はしませんが、もし強く息を吸ったり吐いたりすると、「スースー」という軽い音が聞こえるかもしれません。
しかし、空気の流れる道がどこかで狭くなってしまう場合、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった異常な音が生じることがあります。これが「ゼーゼー」する原因です。
うえの図をみてください。私たちが呼吸するときに使う肺っていう特別な袋と、空気が通る管についての図です。
左側の大きな円は、普通の時の管の中を見た姿です。中はとても広くて、空気がスーッと通り抜けることができます。
右側の円はちょっと違います。こっちは、喘息の発作が起きているときの管の中です。喘息の発作が起きると、管の中が狭くなり、空気が通るのが大変になります。この時にゼイゼイと変な音がします。息をするのも大変だし、息苦しく感じます。
喘息の発作が起きると、空気がうまく通らなくて、呼吸がしにくくなるのです。
病気の可能性
「ゼーゼー」する理由として挙げられるのは代表的な病気は以下の2つです。
気管支喘息(ぜんそく)
気管や気管支が狭くなり、特に息を吐く時に「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音がします。ぜんそくの発作は突然起こることが多く、気管支を広げる薬で改善することができます。
慢性閉塞性肺疾患
長期間のタバコ使用が原因で起こることが多い病気です。歩行時や少し走ったときに「ゼーゼー」という症状が現れます。この病気は気管支を広げる薬で症状を管理します。
「ゼーゼー」する時の対処法
「ゼーゼー」する場合は、以下の対処法をお勧めします。
- 早めに医療機関を受診する
- 「ゼーゼー」の音が息を吸う時に聞こえるのか、吐く時に聞こえるのかを覚えておく
- 「ゼーゼー」が起こる時間帯や、特定の活動をした後かを覚えておく
これらの情報は医師が原因を特定するのに役立ちます。慌てずに冷静に対応しましょう。
まとめ
「ゼーゼー」する症状は、何かしらの健康問題を示している可能性があります。
特に、呼吸に関連する症状は生命に関わることもあるため、早めに医療機関に相談することが大切です。
原因に応じた適切な治療を受けることで、「ゼーゼー」の症状を改善し、快適な呼吸を取り戻すことができます。