
はじめに
まだ体が暑さに慣れていないこの時期、外では運動会や部活の大会がたくさん始まります。
強い日ざしとムシムシした空気の中で長く活動すると、熱中症になる人が増えます。
そこで今回は、「熱中症がどうやって起こるか」と「どうすれば防げるか」をまとめました。
1. 熱中症が起こる流れ
暑くて湿気の多い環境では、体の中にどんどん熱がたまります。ふつう私たちの体は、汗をかいてその汗が蒸発するときに熱を奪ったり、皮ふの血管を広げて熱を外に逃がしたりして体温を下げています。
ところが長時間の運動や外遊びで水分と塩分が失われ、脱水になると、この冷やすしくみがストップしてしまいます。
その結果、体温が急に上がって 40 ℃を超える異常な高体温となり、内臓が傷ついたり命の危険が生じたりします。
だからこそ、「暑さを避ける」「こまめに水分と塩分をとる」ことが熱中症予防の最大のポイントなのです。
ポイント
- 熱中症はいつも必ず「暑さ+脱水」から始まります。
- 体温が上がってからでは遅いので、「暑さと脱水」を止めることが大切です。
2. 2つの“ブロック”で予防しよう

熱中症を防ぐコツは、とてもシンプルにまとめると「暑さブロック」と「脱水ブロック」の2本柱だけです。
暑さブロックは、熱そのものを体に入れない作戦。日陰へ移動したり、服装や時間帯を変えたりして “暑さのシャットアウト” を狙います。
脱水ブロックは、体を冷やすための燃料(=水分と塩分)を切らさない作戦。のどが渇く前から少しずつ飲むのがポイントです。
① 暑さブロック
やること | 例 |
---|---|
日ざしを避ける | 日かげ、テント、帽子 |
時間をずらす | 炎天下の運動は朝か夕方に |
服装を工夫 | 風通しのよい、明るい色の服 |
暑さ指数をチェック | 学校の放送やアプリで確認し、危ない日は外遊びを短めに |
② 脱水ブロック
やること | 目安 |
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こまめに水分補給 | のどが渇く前にコップ1杯(約200 mL) |
塩分と一緒に | スポーツドリンク、経口補水液、塩タブレット |
食事をきちんと | 朝ごはんを抜かない/極端な減塩はしない |
体調を整える | 十分な睡眠、前日の夜更かしを避ける |
この2つを同時に守れば、体温が急上昇する前にしっかり『防御壁』を張れます。
言い換えれば、「暑さを受け流しつつ、水分で中から守る」――たったこれだけで熱中症リスクをグッと下げられるんです。
3. もし症状が出たら
軽いめまい・足がつる
涼しい場所で休み、水分をとる
頭痛・吐き気
体を冷やし、良くならなければ病院へ
意識がもうろう・けいれん
すぐに119番!氷や冷水でわき・首・足の付け根を冷やす
4. まとめ
- 熱中症は「暑さ」と「脱水」をブロックすれば防げる!
- 運動会や部活では、開始前に暑さ指数を確認し、こまめな水分休憩を入れる。
- 少しでも体調が変だと感じたら、無理せずすぐに休む。
合言葉は 「暑さブロック・脱水ブロック」。みんなで気をつけて、元気に夏を過ごしましょう!