
はじめに
2025 年 4 月、日本でも 帯状疱疹ワクチンが定期接種 に加わりました。
ところが現場感覚としては「帯状疱疹ってなに?」「ワクチンは高いんじゃ?」という声がまだ多く、接種率はいまひとつ伸びていません。
帯状疱疹は 80 歳までに 3 人に 1 人 が発症し、焼けつくような神経痛(帯状疱疹後神経痛=PHN)が 数か月〜 1 年以上 続くこともあります。
「知らなかった」では済まない痛みと後遺症──。
❶ 定期接種化の背景
🟣 ゆずおばあちゃん(75歳)「先生、帯状疱疹ってそんなに怖いの? テレビで“定期接種になった”って聞いたけど…」
🟢 ミドリザウルス先生 「はい。2025 年から正式に定期接種入りしました。でも“費用が高そう”“自分は関係ないかも”と思って接種しない人がまだ多いんです。」
🍊 オレンジさん(30 代) 「若い世代でも帯状疱疹が増えているってネットで見たんですが、本当ですか?」
🟢 「ええ。最近は 20〜40 代の発症も増加傾向で、『夜も眠れぬ痛み』と訴えるケースが報告されています。免疫力の低下や生活習慣の変化が影響しているようですね。」
❷ 帯状疱疹の"痛み"と後遺症

🟢 「焼けるような電撃が走るような痛みが数か月から1年以上も続くことがあるんです。服が軽く触れただけでも悲鳴を上げてしまうような方もいらっしゃいます。これを帯状疱疹後神経痛と呼んでいます。」
🟣 「ああ、近所のりんごばあさんが『骨を削られるみたいな痛みだった』って言ってたのはそれだったのね。」
🟢 「目や耳の周りに出ると、失明や難聴の危険もあるんです。だからこそ、発症させないことが何より大切なんです。」
❸ ワクチンは2種類―効果と違い
🍊 「ワクチンって1種類だけじゃないんですね?」
🟢 「はい。まず生ワクチンは1回の皮下注射で、発症予防効果は約50%、効果は5~7年で徐々に低下します。もう一つの不活化ワクチン、シングリックスは2回の筋肉注射で、約90%以上という高い有効率が10年以上続くと報告されています。」
🟣 「副反応は大丈夫なの?」
🟢 「不活化ワクチンは腕の痛みやだるさが1~3日出る方は多いですが、PHNのあの激痛と比べたら『蚊に刺された程度』とおっしゃる方がほとんどですよ。」
❹ 接種対象・公費補助
🍊 「母は今年75歳なんですけど、補助って受けられるんでしょうか?」
🟢 「はい。65歳の方は毎年対象になりますが、2025年度から2029年度までは経過措置として、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳の方も公費補助で接種していただけます。」
🟣 「それなら今年がちょうどいい機会ってことね。」
🟢 「その通りです。この補助は一生に一度きりなので、ぜひこの機会を逃さないでください。」
❺ 基礎疾患がある方ほど要注意
🍊 「母は高血圧があるんですけど、それってリスクと関係あるんでしょうか?」
🟢 「大いに関係があります。高血圧があると発症リスクが1.9倍、糖尿病なら2.4倍、悪性リンパ腫の場合は8.4倍にも跳ね上がるんです。」
🟣 「そんなに高くなるの!これは絶対に受けなきゃいけないわね。」
❻ 接種の流れと準備

🍊 「実際に受けるとしたら、どういう手順になりますか?」
🟢 「手順は簡単です。まずWebか電話で予約していただいて、今日1回目を接種、そして2か月を過ぎたら2回目を打ちます。」
🟣 「じゃあ今すぐ予約しようかしら。あの痛みで眠れなくなるなんて絶対に嫌だもの。」
🟢 「早めに済ませて安心できるといいですね。」
❼ よくある質問
🍊 「一度帯状疱疹にかかった人でも、ワクチンを受ける意味はありますか?」
🟢 「あります。再発率は約6%ありますし、ワクチンで再発やPHNのリスクを大幅に減らすことができます。」
🟣 「インフルエンザのワクチンと同じ日に打ってもらえるの?」
🟢 「原則として同日接種は可能です。ただし体調を見て医師が判断しますので、その時にご相談ください。」
🍊 「50代の知り合いが帯状疱疹ワクチンを自費で受けたいと言っています。費用はどれくらいかかりますか?」
🟢 「費用は医療機関ごとに異なります。 まずは受診予定のクリニックへお問い合わせいただくのが確実です。
▶ 当院の料金・予約方法は こちら にまとめていますのでご参照ください。」
➑ まとめと行動喚起
🟢 「痛みが本当に桁違いの帯状疱疹ですが、ワクチンでほぼ防げる時代になりました。補助が受けられる今年中に、ぜひ予約をしてください!」
🟣 「今のうちに受けて、元気に孫の世話を続けられるようにするわ!」
🍊 「私も将来のために真剣に検討してみます!」