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ぽっちゃりキッズは要注意! 小児肥満がぜんそくを悪化させる

はじめに

「うちの子、最近ちょっと太ってきたら、ぜんそくの発作が増えた気がするんです…」

このような声を診察室で聞くことがありました。実は、お腹周りに脂肪がつくと、横隔膜が押し上げられて肺が広がりにくくなったり、脂肪組織から出る炎症物質が気道を刺激したりして、ぜんそくが悪化することがわかっています。

最近の調子はどう?

🐊 ミドリザウルス先生: 「かぼちゃくん、こんにちは!最近ぜんそくの調子はどうかな?」

🎃 かぼちゃくん: 「先生、こんにちは。実は運動会の練習で、ちょっと走っただけなのにゼーゼーしちゃって…」

🐊 「それは大変だったね。実はね、お腹に脂肪がたまると、内臓脂肪が横隔膜を押し上げて、胸が十分に広がらなくなるんだ。そうすると気道も狭くなって、軽い運動でも息が苦しくなりやすいんだよ」

🎃 「えー、僕のぽっちゃり体型も関係してるの?」

🐊 「そうなんだ。でも大丈夫!体重を少し減らすだけでも、発作が起きにくくなることがわかってるからね」

発作が重くなるってどういうこと?

🎃 「そういえば先週、夜中に息が苦しくなって、救急外来を受診しました…」

🐊 「それは心配だったね。実は研究でわかったことなんだけど、太り気味のぜんそくの子は、発作が重くなりやすくて、入院や救急受診が多くなる傾向があるんだ。お薬の量も多く必要になることが多いんだよ」

🎃 「友達より入院が長かったのは、それが原因だったのかな?」

🐊 「その可能性はあるね。だからこそ、吸入薬や飲み薬をきちんと続けることが大切なんだ。一緒に頑張って管理していこうね」

どうすれば良くなるの?

🎃 「やっぱりダイエットしないとダメ?でも僕、ケーキが大好きなんだよね…」

🐊 「『ケーキは絶対ダメ!』なんて言わないよ。研究によると、体重を今より5〜10%減らすだけでも、肺が動きやすくなって発作が減ったという結果が出てるんだ」

🐊 「例えばこんなことから始めてみよう」

🐊 「まず食事のバランスを見直そう。野菜や果物を今より多めに食べて、ジュースやお菓子は少し控えめにしてみる」

🐊 「それから体を動かそう。ゲームの時間を30分減らして、外で遊ぶ時間に変えてみるのはどうかな?運動前に吸入薬を使えば安心だよ」

🐊 「一番大切なのは、家族みんなで取り組むこと。お父さんやお母さんも一緒に散歩や公園遊びをすると、続けやすいからね」

🎃 「僕、サッカーが好きだから、練習前にシュッて吸入して頑張ってみる!」

🐊 「それはいいアイデアだね!急に息が苦しくなったときは、すぐに病院に連絡してね」

まとめ

体重とぜんそくの関係

太り気味の体型は、ぜんそく発作を引き起こす「改善できるリスク要因」の一つです。お腹の脂肪による物理的な圧迫と、脂肪細胞から放出される炎症物質の両方が、発作を起こしやすく、重くしてしまいます。

改善への第一歩

わずかな体重減少と日常的な運動で、肺の動きが良くなり、症状のコントロールが改善されます。家族全員で生活習慣を見直すことで、長続きしやすくなります。

希望を持って

かぼちゃくんのように、体重を少し減らして、吸入薬の正しい使い方を身につけることで、運動しても息切れしない毎日を目指すことができるのです。

参考文献

  1. Barton CW, et al. “Impact of obesity on asthma morbidity during a hospitalization.” Hospital Pediatrics 2019.
  2. 環境再生保全機構. 「『肥満』による『ぜん息の発症・悪化』の危険性を考える」2021.

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