
目次
1. 帯状疱疹ってどんな病気?
子どもの頃にかかった「水ぼうそう」のウイルスが、何十年も神経に潜伏。
疲れやストレス、加齢で免疫力が落ちると再び活動し、体の左右どちらかに帯状の赤い発疹と“ズキズキ痛む”神経痛を起こします。治っても長期間痛み(帯状疱疹後神経痛=PHN)が残ることも。

2. いつ増える?ビッグデータが示した“2つの山”
時期 | 発症の動き | 身近なイメージ例 |
---|---|---|
2月 | 最少 | 寒さで外出控えめ、生活リズムが一定 |
3〜5月 | ゆるやかに上昇 | 新年度のバタバタ+寒暖差疲れ |
7〜10月 | 年間最大ピーク! | 夏バテ・紫外線・行事続きで疲労蓄積 |
11〜1月 | 横ばい〜減少 | 生活リズムが安定 |
具体例
68歳のKさんは、猛暑の中で孫とバーベキュー続き。ある日に胸が“ピリピリ”し発疹が出現。受診が遅れたため、涼しくなっても痛みが長引きました。――夏〜秋はこんなケースが増えます!
3. 年を重ねるとリスク急上昇
- 70代が最多、80代になるとPHNの割合がさらにアップ
- わずかに女性が多い傾向ですが、男女とも注意が必要です
4. ワクチンがくれる“+α”のごほうび
効果 | 研究結果 |
---|---|
帯状疱疹そのものを予防 | 不活化ワクチン2回で発症予防効果90%以上 |
認知症リスク ↓ | 接種者は20%認知症になりにくい(JAMA 2025) |
心臓・血管イベント ↓ | 心血管リスク23%低下(Eur Heart J 2025) |
5. どっちを選ぶ? 不活化 vs. 生ワクチン
不活化ワクチン(2回) | 生ワクチン(1回) | |
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予防効果 | ◎ 高い(90%超) | ○ 中等度(50〜60%) |
免疫持続 | 長い(10年以上) | やや短い |
接種回数 | 2回(2か月間隔) | 1回 |
接種費用 | やや高い | 比較的安価 |
接種できる人 | ほとんどの成人 | 免疫抑制状態・妊婦は× |
迷ったら?
体質・持病・費用などで最適なワクチンは異なります。当院では「不活化か生ワクチンか迷ったら相談」を随時受付中。あなたに合った選択を一緒に考えます!
6. よくあるQ&A
Q | A |
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50代ですが接種したほうがいい? | 50歳から推奨。忙しさ・ストレスが増える年代こそ◎ |
副作用は? | 腕の腫れや倦怠感が1〜2日。重い副反応はごくまれです |
過去に帯状疱疹になったけど? | 再発する人もいるので接種推奨 |
持病があるけど大丈夫? | 事前に医師がチェック。不活化ワクチンなら多くの方が接種可 |
7. 当院からのメッセージ
- 夏〜秋は発症ピーク! 疲れを感じたら無理せず休息を。
- 発疹と痛みは“急げサイン”:48時間以内の受診がPHN予防のカギ。
- ワクチンは予約制でいつでも接種可能。
- 不活化と生ワクチン、どちらが良いか迷ったらお気軽にご相談を!