おとなの病気

認知症が気になる人へ。チーズを「週1回」食べる習慣の話

今日は「チーズって、健康に悪いんでしょ?」という常識を、いったん裏返します。

実は最近、日本の高齢者を追いかけた研究で「週1回以上チーズを食べる人は、3年間で認知症になった割合が少なかった」という結果が出ています。

結論:チーズは週1回以上なら、試してみる価値はある

結論から言います。

日本の高齢者を対象にした研究で、
週1回以上チーズを食べている人は、3年間で認知症になる割合が少なかった
という結果が報告されました。

「食べれば防げる」という話ではありません。
でも、日常に無理なく足せる習慣としては、かなり実践しやすいです。

なぜそう言える?

理由1:派手じゃないけど、現実的な差が出ていた

この研究では、3年間で認知症になった人の割合が

  • チーズを食べる人:3.39%
  • ほとんど食べない人:4.45%

でした。

差は約1%。
正直、劇的ではありません。

でも健康習慣って、だいたいこんなもの。
小さな差を、長く積み上げる世界です。

理由2:生活背景の違いをできるだけ調整している

「チーズを食べる人は、もともと健康意識が高いだけでは?」
そう思いますよね。

この研究では、年齢・性別・収入・学歴・健康状態などをそろえて比較しています。
つまり、「条件をなるべく同じにして」見ている。

完璧ではないけど、
信頼性は一段上がります。

理由3:チーズには“脳と相性が悪くない”要素がある

チーズには、

  • たんぱく質
  • ビタミンK2
  • 発酵由来の成分(腸内環境との関係が注目されている)

などが含まれます。

もちろん、これだけで脳が守られるわけではありません。
でも、「そう考えても不自然ではない」材料はそろっています。

実は、過去にも似た研究はある

ちなみに、この結果は今回が初めてではありません。

海外の長期研究や、
認知機能(記憶力や判断力)のテストを使った研究でも、
チーズや一部の乳製品を食べている人のほうが、成績やリスクがやや良い
という報告がいくつかあります。

研究ごとに条件は違いますし、結果が完全に一致しているわけでもありません。
それでも、「チーズと脳の健康は無関係ではなさそう」という流れは、少しずつ見えてきています。

よくある誤解・質問に答えます

毎日たくさん食べたほうがいい?

そこは慎重に。

この研究は「週1回以上か、ほぼ食べないか」の比較です。
量については分かっていません。

チーズは脂質や塩分もあります。
まずは週1〜2回で十分。

どんなチーズがいいの?

研究では、加工チーズを食べている人が多めでした。
なので、高級チーズである必要はありません。

迷ったら、

  • シンプルなスライスチーズ
  • カマンベールなどの発酵タイプ

このあたりでOKです。

乳製品が苦手な人は?

無理しなくて大丈夫。

認知症予防は、
運動・睡眠・血圧管理・人との交流
このあたりが土台です。

チーズは、あくまで“オプション”。

今日からできる行動

いきなり完璧を目指さなくてOKです。

  • まずは週1回、食事にチーズを足す
  • おやつより、野菜や卵と一緒に
  • 塩分が気になる日は、量を控えめに
  • 「続く形」を最優先で選ぶ

これくらいで十分。

まとめ:チーズは「小さな一手」として優秀

チーズは、認知症を防ぐ魔法の食品ではありません。
でも、研究では週1回以上で差が出た

できることを、できる範囲で。
今週、冷蔵庫にチーズをひとつ。
そこからで大丈夫です。


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