
実家に着いた翌日。
「また鼻水出てるね」
「風邪ひいたかな?」
そう思っていたら、夜にはくしゃみ連発。
目もかゆそう。
毎回じゃないけど、帰省のたびに同じことが起きる。
ここで多くの親が考えます。
「移動で疲れたのかな」
「体が弱いのかも?」
でも実は、原因は子どもの体そのものじゃないことがほとんどです。
ポイントは、環境。
目次
結論:帰省は子どもにとって刺激が強すぎる

先に結論をお伝えします。
帰省で子どものアレルギー症状が出やすいのは、
久しぶりに「強いアレルゲン環境」に入るから。
移動で疲れた訳でも、体が弱いわけでもありません。
ただ、環境が一気に変わっているだけなんです。
なぜ帰省で症状が出やすいのか
理由① 実家はアレルゲンが多い
実家を思い出してください。
- 長く使っていない布団、座布団
- 掃除頻度が低い和室や押し入れ
- 室内飼いのペットの毛やフケ
- 仏壇の線香やお香の煙
普段の家より、ダニ・ハウスダスト・煙刺激が多い。
大人は平気でも、子どもには十分つらい環境なんです。
理由② 子どもの体は「慣れていない」
自宅では、
掃除・換気・寝具管理など、
知らないうちに環境が整っています。
でも帰省先は、子どもにとっては突然の別世界。
体はこう反応します。
「見慣れない刺激がきた」
「念のため強めに反応しとこ」
その結果、
鼻水・くしゃみ・目のかゆみ・咳がまとめて出る。
体は、ちゃんと守ろうとしているだけです。
理由③ 乾燥で粘膜のバリアが弱る
特に冬の帰省。
- 暖房で空気が乾燥
- 鼻や喉の粘膜が荒れる
- そこにアレルゲンが当たる
守りが弱ったところに刺激が来る。
症状が出やすくなるのは自然なことです。
理由④「最近大丈夫だった」という油断

これもよくあります。
- 最近症状が落ち着いていた
- 薬を使っていなかった
- 帰省に持ってこなかった
そして、
2日目くらいで一気に悪化。
ありがちな流れです。
よくある誤解:布団は干せば安心?

今、子どもが寝ようとしているその布団。
もしかすると、久しぶりに使われる布団ではないでしょうか。
ここ、かなり大事。
掃除機で吸っているのは、
ダニそのものではなく「死骸とフン」。
アレルギー症状の原因は、
この細かい粉状の成分です。
だから、
- 干すだけ → 不十分
- 干したあとに掃除機 → 効果あり
目的は、
清潔感ではなくアレルゲンを減らすこと。
今日からできる、親ができる対策
全部やらなくて大丈夫。
- 帰省前から必要な薬を再開
- 点鼻・点眼は必ず持参
- 布団はシーツの上から掃除機
- 加湿器がなければ濡れタオル1枚
一つやるだけでも、
子どもの負担はかなり減ります。
まとめ
- 帰省先は子どもにとって刺激が強い
- 久しぶりの環境で体が過剰反応
- 乾燥が症状を後押しする
だから、
帰省でつらくなるのは親のせいじゃない。
環境を知って、少しだけ先回りする。
それだけで、
帰省はもっと穏やかになります。
【この記事を書いた医師】
南22条おとなとこどものクリニック 院長
小林 俊幸
小児科・総合内科
この記事は、札幌市で日常診療を行っている医師が、
診察室でよく受ける質問をもとに執筆しています。
▶ 院長プロフィールはこちら