雑談

健診に行ってほしいのに、家族が聞いてくれないときにできること

📅 2026年5月26日 (0日前に公開)

「健診に行ってほしいだけなのに、言えば言うほど嫌がられてしまう」。
ご家族の健康を心配しているのに、話すたびに空気が悪くなると、こちらもつらいですよね。
でも、言葉が届かないのは、あなたの心配が足りないからではありません。
家族だからこそ、健康の話は伝え方に少し工夫が必要です。

診察の場では、ご自身の体調だけでなく、ご家族の健康を心配する声を聞くことがあります。

「何度も健診を勧めているのに、なかなか行ってくれない」

「たばこをやめてほしいけれど、話を出すだけで嫌がられてしまう」

こうした悩みを抱えているご家族は、決して少なくありません。

心配しているからこそ伝えたい。

でも、近い関係だからこそ、正しい言葉がそのまま届くとは限りません。

この記事では、ご家族に健診や生活習慣の見直しを考えてほしいときに、責めずに伝えるための工夫をご紹介します。

なぜ、家族の健康の話は伝わりにくいのか

家族は、最も身近で大切な存在です。

その一方で、健康について話すときは、距離が近いからこその難しさがあります。

正しい言葉ほど、責められたように聞こえることがあります

「健診に行ったほうがいいよ」

「そろそろたばこをやめたら?」

どちらも、相手を思って伝えている言葉です。

ただ、言われた側がすでに気にしていたり、後ろめたさを感じていたりすると、「心配してくれている」よりも先に、「責められた」「注意された」と感じてしまうことがあります。

その結果、話の内容よりも、不快な気持ちだけが残ってしまいます。

毎日会っているからこそ、後回しになりやすいことがあります

ご家族が普段どおりに過ごしていると、「まだ大丈夫そう」と感じることがあります。

本人も、ご家族も、深刻なことは考えたくないものです。

そのため、健診や受診の必要性を感じていても、「そのうち行こう」と先送りになってしまうことがあります。

繰り返し伝えるほど、小言に聞こえてしまうことがあります

一度で動いてくれないと、心配する側は何度も伝えたくなります。

ただ、同じ話を繰り返すうちに、相手には「また言われた」「監視されている」と聞こえてしまうことがあります。

大切なのは、伝える回数を増やすことではありません。

相手が受け取りやすい形に変えることです。

家族に健診を勧めるときに試したい4つの伝え方

ご家族に動いてほしいときは、正しさで押すよりも、受診への負担や抵抗感を減らすことが大切です。

1

「行ったほうがいい」ではなく、「心配している」と伝える

「健診に行きなよ」と言われると、相手は指示されたように感じることがあります。

その代わりに、「最近少し心配しているんだ」「一度確認できると、私も安心するな」と、自分の気持ちとして伝えてみてください。

相手を責める言葉ではなく、大切に思っている気持ちとして伝えることで、話を聞いてもらいやすくなることがあります。

2

健診、禁煙、食事の話を一度に全部しない

心配なことがいくつもあると、まとめて伝えたくなるものです。

でも、健診、たばこ、お酒、体重、運動の話を一度に並べると、相手は責められているように感じやすくなります。

まずは、今いちばん気になっていることをひとつだけ伝えましょう。

健診を受けてもらうことが目的なら、その日は健診の話だけに絞るほうが、次の行動につながりやすくなります。

3

「行ってきて」ではなく、「一緒に確認しよう」と誘う

健診を受けない理由は、面倒だから、予約方法が分からないから、結果を見るのが不安だからなど、人によってさまざまです。

そのため、「行ったほうがいい」と伝えるだけでは、動きにくい場合があります。

「私も予定を確認するから、一緒に見てみよう」

「予約の方法だけ、一緒に調べてみようか」

このように、最初の一歩を一緒に進める提案に変えると、受診のハードルを下げやすくなります。

4

すぐに返事を求めず、考えるきっかけを置いておく

健康の話は、その場ですぐに答えを求められると、身構えてしまうことがあります。

一度伝えたあとに、健診のお知らせや予約方法を見えるところに置いたり、「気になったら一緒に確認しよう」とだけ伝えたりする方法もあります。

何度も説得するよりも、本人が動こうと思ったときに動きやすい状況を作っておくことが大切です。

伝えるときに意識したいこと

健康の話では、心配する気持ちと、相手を動かそうとする気持ちが重なりやすくなります。

だからこそ、「あなたのために言っているのに」と強く伝えるよりも、「心配している」「必要なら一緒に考えるよ」と伝えることが大切です。

本人の気持ちを尊重しながら、次の一歩を取りやすくする。

それが、ご家族としてできる大切な支え方です。

禁煙について話したいときも、責めないことが大切です

たばこについては、ご本人が健康への影響を分かっていても、すぐにやめられるとは限りません。

「どうしてやめられないの」

「何度言えば分かるの」

こうした言葉は、ご家族の心配から出るものですが、本人を追い詰めてしまうことがあります。

禁煙を考えている方には、医療機関で相談できる方法もあります。

ご本人が少しでも「やめたい」「減らしたい」と感じている様子があれば、「必要なら相談できる場所もあるみたいだよ」と、選択肢として伝えてみてください。

決めるのはご本人です。

ご家族は、責める役ではなく、相談しやすい雰囲気をつくる役として寄り添うことができます。

健診は、病気を探すためだけのものではありません

健診は、今の体の状態を知り、これからの生活を考えるきっかけにもなります。

体調に大きな変化がないと、受診を後回しにしてしまうことがあります。

でも、元気に過ごしている今だからこそ、確認できることがあります。

ご家族に健診を受けてほしいと感じたときは、怖がらせたり、責めたりするのではなく、「これからも元気でいてほしいから、一度確認しておこう」と伝えてみてください。

強い症状や急な体調の変化がある場合は、健診の機会を待たずに医療機関へご相談ください。

家族の健康を思う気持ちは、とても大切なものです。

ただ、その気持ちは、強く言うほど伝わるとは限りません。

今年の健診について話すときは、「行きなよ」ではなく、「一緒に確認してみよう」と声をかけてみてください。

そのひと言が、ご家族の健康を見直すきっかけになるかもしれません。

健診や生活習慣について気になることがある方へ

ご自身やご家族の健診、生活習慣、禁煙について気になることがある方は、受診時にご相談ください。

健診の対象や受け方について分からないことがある場合も、お気軽にお問い合わせください。

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南22条おとなとこどものクリニック

  • この記事を書いた人

小林 俊幸

小林俊幸|南22条おとなとこどものクリニック院長。小児科・総合内科。「がんばりすぎない健康」をテーマに情報発信中。 お問い合わせはこちら

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