赤ちゃんが夜にゼーゼーと呼吸する、なんて経験はあなたもありますか?
ヒューヒュー、ゼーゼーという呼吸音は、空気の通り道(気道)が狭いときに聞かれる、ぜん息に特徴的な症状です。
今回の記事では、赤ちゃんのゼーゼー呼吸の原因と、その対応方法についてお話しします。
赤ちゃんのゼーゼー呼吸の原因は?
まず最初に知っておくべきことは、赤ちゃんがゼーゼーと呼吸するのは、必ずしもぜん息とは限らないということです。
赤ちゃんはまだまだ気道が細いため、風邪をひいただけでもヒューヒュー、ゼーゼー、ゼロゼロという音が呼吸とともに聞こえることがあります。
その他にも胃液が食道に逆流しやすい、飲み込む機能に異常がある、気道が狭い・柔らかい、生まれつき心臓に異常があるなどの場合もゼーゼーすることがあります。
乳児のぜん息をこれらの病気と区別するのは簡単ではありませんが、ゼーゼーの状況を詳しく観察していくことが大切です。
喘息の経過にもいろいろある
乳児期にゼーゼーしてぜん息と言われても、そのままずっとぜん息が続くとは限りません。
3歳ころまでに治るタイプや、3歳を過ぎて6歳ころまでに治るタイプ、6歳を過ぎても続くタイプなどいろいろあります。
どのタイプであってもゼーゼーを放置せずに、早めに治療することが大切です。
ゼーゼーの症状を伝えるときのポイント
赤ちゃんがゼーゼーという特徴的な音を立てながら呼吸するとき、それは親としての警報が鳴った瞬間と言えます。
でも、どのようにしてその警報に対応するべきでしょうか? ここでは、その症状を正確に伝える上でのポイントをお伝えします。
ゼーゼーが起こる状況を特定しよう
まず第一に、ゼーゼー呼吸がいつ、どのような状況で起きるのかを把握することが重要です。
それは風邪をひいた時やミルクを飲んだ後、それとも就寝時でしょうか? また、明け方にこの症状が現れることはありますか?
これらの詳細は、病気の正確な診断を立てるのに非常に役立つ情報となります。
呼吸の音の種類とタイミングを観察しよう
次に、呼吸の音に耳を傾けてください。
それは「ヒューヒュー」という音なのか、それとも「ゼロゼロ」「ゴロゴロ」という音なのか?
そして、その音は息を吸うときに出るのか、それとも吐くときに出るのか?
この観察ポイントも、症状の原因を特定するのに重要な手がかりとなります。
他にも伴う症状をチェックしよう
そして最後に、ゼーゼー呼吸以外の症状も忘れずにチェックしましょう。
赤ちゃんは発熱を示していますか? 鼻水やおう吐の症状はありますか?
これらの追加情報は、総合的な診断を行う際に大変役立ちます。
まとめ
子育てには判断に迷う場面が多く、特に赤ちゃんの健康に関連する問題は複雑です。
今回紹介した赤ちゃんのゼーゼー呼吸もよく遭遇する問題です。そのようなトラブルがおこったら、冷静に赤ちゃんの状態を観察しながら、必要に応じて医療機関に連絡をとったり、受診したりしましょう。
あかちゃんの調子が悪い時にご家族にとってはとても辛いことなのですが、そのようなときのご家族の観察力と記録力は、医師が診断を行い、適切な治療を決定する上での大切な要素です。