私たちの身体には、外部の敵(細菌やウイルスなど)から自分を守るための素晴らしい防御システムが備わっています。このシステムの核心部で大活躍しているのがリンパ節です。
風邪を引いた時、首周りや耳の後ろにぽっこりとしたしこりを感じた経験はありますか?
これはリンパ節が腫れており、身体が感染症と戦っている証拠です。しかし、この腫れが常に正常な反応であるとは限りません。場合によっては、医師によるチェックが必要になることもあります。
リンパ節とは?
リンパ節は、体の様々な場所に点在する小さな豆のような器官で、リンパ液が流れる管に接続されています。
体に侵入した異物を捕捉し、感染が広がるのを防ぐといった重要な役割を担っています。感染の原因となっている細菌やウイルス、時にはがん細胞を検出し、免疫反応を引き起こす「警備員」のような存在です。
リンパ節が腫れる主な理由には、感染症、アレルギー反応、血液がん、がんの転移などがあります。
リンパ節が腫れる一般的な原因
リンパ節が腫れる理由は様々ですが、特に感染症が原因であることが多いです。
例えば、風邪をひくと、耳の後ろや首のリンパ節が腫れたり、手足を怪我すると脇の下や太ももの付け根のリンパ節が反応して腫れることがあります。
どう対処すれば良い?
リンパ節の腫れは、多くの場合、体が適切に反応している証拠です。そのため、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な休息をとることで、免疫力を高めることが症状の改善のためには重要です。
ただし、感染症が原因ではないにもかかわらずリンパ節が腫れている場合は、別の病気の可能性があるため、速やかに医療機関での検査を受けることが推奨されます。
病院を訪れるべき時
リンパ節の腫れは一時的なものであることがほとんどです。また、首のまわりや足の付け根では正常でも1cmくらいまでのリンパ節を触れることがよくあります。
しかし、次のような症状が見られる場合は、医師の診察を受けることが大切です。
- リンパ節の腫れが数週間以上続く場合
- 熱が出たり、体重が減少するなど、他の症状がある場合
- 腫れが硬く、動かせない場合
- 体の複数の部位にリンパ節の腫れが見られる場合
これらの症状は、感染症だけでなく、さらに深刻な病気の兆候である可能性があります。
まとめ
リンパ節の腫れは、身体が感染症と戦っているサインの場合が多いです。
しかし、それが常に正常な反応とは限らないため、異変を感じたら、医療機関に相談してください。
日頃から免疫力を高める生活習慣を心掛け、身体からのメッセージを見逃さないようにしましょう。
当院では月曜日と土曜日の午前中にエコー外来を実施しておりリンパ節の精密検査を受けることが可能です。