
夜に高熱、ぐったり… 見ている親のほうがつらいですよね。でも発熱は「体がばい菌やウイルスと戦っているサイン」。
むやみに熱だけを下げようとするより、つらさを和らげつつ“見極める”のがコツです。
目次
なぜ子どもはよく熱を出すの?
小さな子は“初めて出会うウイルス”が多いので、体がいっきに守りモードになり、合図として熱が上がりやすくなります。体は全身の防御を高めるために体温の設定温度(セットポイント)を上げ、結果として高めの熱になりやすいのです。
そのため大人より高熱になりやすいといわれております。
さらに夕方〜夜に発熱が強くなるのも珍しくありません。「夜に熱が上がりやすい」と覚えておくと慌てにくくなります。
家でできるケア(まずは“楽にする”)
- 冷やす場所:おでこよりも首の横・わきの下など太い血管のある所をクールダウン。
- (高熱の場合には)入浴・シャワーは控える:体力を消耗します。
- 食べ物・水分:無理に食事を強いる必要はありませんが、アイスやプリン、ゼリーなど“冷たくてのどごしのよい物”で効率良く水分と糖分を補給しましょう。
- 汗がどっと出たら下がる合図:着替えで冷えすぎないようにしましょう。
これらは「熱を下げる」ためではなく、しんどさを減らすための工夫です。
解熱剤、使うタイミング
解熱剤は病気を治す薬ではなく、“楽にする薬”。頭痛・筋肉痛・だるさも和らぎ、眠れない夜に一息つくために使います。
目安:生後6か月以上で、38.5℃以上+元気がない/つらそうなとき。
逆に、高熱でも機嫌よく水分が取れていれば必ずしも不要です。
こんなときは夜間でもすぐ受診
- 生後3か月未満で38℃以上
- ぐったり/反応が弱い/呼吸が苦しい
- 初めてのけいれん、または5分以上・繰り返す
- 水分がとれない/半日以上おしっこなし
- 強い頭痛・首のこわばり/激しい腹痛/繰り返す嘔吐
- 基礎疾患あり、または「いつもと明らかに違う」と感じる
- 意識がはっきりしない
親御さんが安心して見守れることがいちばんの治療です。つらいときは無理をせず、「迷ったら相談」で大丈夫。私たちも全力でサポートします🌙🧸
熱性けいれんが起きたら
多くは数分でおさまる一過性の反応です。まずは安全確保、服をゆるめ、顔を横向きに。口に物は入れないでください。おさまっても早めに受診を。
頻回にけいれんを起こすお子さんには予防薬を投薬する場合もあるので、かかりつけで相談をしてください。
まとめ:下げるより、“楽に・見極めて”
- 発熱は体の防御反応。つらさをやわらげつつ見守る
- 冷やし方・水分補給でサポート
- 解熱剤は「元気がない・眠れない」などの苦痛軽減に使用
- 赤ちゃん(3か月未満)の発熱、ぐったり、長いけいれんはすぐ受診
不安な夜もありますが、「どうしたら楽になる?」を合言葉に一歩ずつ。困ったら遠慮なく相談してくださいね🌿