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感染症はうつる?家庭で防ぐコツ

外来でも保護者の方から 「この病気は家族にうつりますか?」「いつから登園・登校できますか?」 とよくご質問をいただきます。

結論:多くの感染症は人にうつります。

ただし、人から人へ広がるものと、広がりにくい/ほぼ広がらないものがあります。違いを知っておくと、家庭での対策が立てやすくなります。

うつりやすい(人→人で広がる)

かぜ・インフルエンザ・新型コロナ・RS・アデノ

主に咳やくしゃみのしぶき(飛沫)や、鼻水・唾液が付いた手指や物を介して(接触)うつります。

症状が強い時期ほど感染性が高いため、咳エチケットと手洗い・こまめな換気がとても有効です。

手足口病・突発性発疹など多くのウイルス感染

園や学校で流行しやすいタイプです。接触や飛沫に加え、便にウイルスが長く出ることがあり、トイレ後・おむつ交換後の手洗いが重要です。

溶連菌咽頭炎・マイコプラズマ

のどの痛みや咳を伴い、家族内で広がりやすい代表例です。

一般に抗菌薬の内服を始めてしばらくすると感染性が下がります。

ノロ・ロタなどの胃腸炎ウイルス

嘔吐物・便を介してうつりやすいタイプ。トイレや洗面所、ドアノブ周りを清潔に保ち、手洗いを丁寧に行うことが重要です。


家庭での予防

手洗い:帰宅後、食事前、トイレ後は「せっけん+流水」で丁寧に。

咳エチケット:マスク・ティッシュ・肘の内側で口鼻を覆う。

共用を避ける:タオル・コップ・カトラリーの共用は控える。

環境を整える:換気、よく触れる場所(ドアノブ・スイッチ・スマホ)の拭き取り。

うつりにくい・人から人には広がらないことが多い

中耳炎・副鼻腔炎・一部の細菌性肺炎・尿路感染症

多くは自分の体の中にいる常在菌が増えて起こります。病気そのものが直接人にうつるわけではありません。

ただし、きっかけとなった“かぜウイルス”はうつることがあるため、手洗いなどの基本対策は引き続き大切です。

食中毒の一部(サルモネラ・カンピロバクター等)

主な原因は汚染された食材です。同じものを食べた家族に同時に症状が出ることはありますが、人→人の広がりは限定的です。

※ノロウイルスは例外で、人へ広がりやすいので注意が必要です。

破傷風

土壌中の細菌が傷口から入り込むことで発症します。人から人へはうつりません。

そもそも伝染ではない(人にうつらない)

熱中症

暑い環境や激しい運動後に起こる体温調整のトラブルです。人にうつるものではありません。

薬剤熱

たとえば抗生物質を飲んでいる最中に熱が続く/上がるなど、薬が原因の発熱。発疹やだるさを伴うこともあります。
服薬名と開始日を控え、自己判断で中止せず医師にご相談ください。

予防接種後の一時的な発熱

体がワクチンに反応しているサインで、1~2日以内におさまることが多いです。人にうつるものではありません。

まとめ

多くの感染症はうつるが、病気によって広がり方はさまざま。

接触する場面・症状の強い時期に注意し、手洗い・咳エチケット・共用品を分けるなどの基本対策を。

うつりにくい/うつらない病気もあるので、むやみに不安にならず、状況に合った対応を。

判断に迷うときは、医療機関へ早めに相談してください。

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