サラサラした鼻汁が落ちてくるので困っている
お薬を飲んでいるけどよくならない
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ご高齢の方で長引く鼻汁をみとめて、
アレルギー性鼻炎だと思って
お薬を使っていましたが、
よくならないのだそうです。
ご家族のかたも
そんな高齢者の悩みをきくことが
あるんじゃないでしょうか?
高齢者が、アレルギー性鼻炎の治療薬を使用しても、
効果がうすい鼻汁のばあいには、
老人性鼻漏(びろう)が原因かもしれません!
今日はそんな老人性鼻漏のお話です。
老人性鼻漏とは
老人性鼻漏は、
60歳代以上のご高齢者におきることの多い、
サラサラとした鼻汁をみとめ、
数回かむと落ちつく病気です。
鼻汁以外の症状がないことがおおいです。
以下のような特徴があります。
- 無色透明でねばり気のない鼻水がでる
- 風邪でないときも鼻水がでやすい
- 寝起きや朝方に鼻水がおおくでる
- くしゃみなど他の症状がみられない
- 食事の時に鼻水が出やすくなる
(熱いものや辛いものを食べたとき!)
あてはまる方はいらっしゃいますか?
ご高齢者で自分では花粉症と思い込んでいても、
実際には老人性鼻漏ということはよくあることです。
鼻はとっても優秀なフィルター!
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鼻のフィルターの役割とはどんなものかというと、
吸い込んだ乾燥した冷たい空気が鼻を
通り抜けるときに加温・加湿してくれます。
空気を体温と同じくらいの温度と湿度にしてから肺に送っています。
鼻での加温・加湿機能はマスク20枚ほどに匹敵!
すごいですよね。
また、空気中の病原菌やウイルス、ホコリや花粉をからめとってくれたりもします。
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冷たく乾いたホコリの多い空気を鼻のあなから吸いこむときに、
暖かく湿ってきれいな空気にしてくれるんです。
鼻閉で口呼吸ばかりしているとのどが痛くなります。
その理由は、
冷たくて乾いて空気中の病原菌やホコリを何度も吸いこんでいるからなんです。
鼻のフィルター機能はとても優秀なんです。
老人性鼻漏はどうしてなるの?
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吐く息に含まれた熱や水分が逃げていくと体温が下がって、乾燥してしまうので、
鼻では吐く息に含まれている温度と水分を回収する役割もしています。
これによって、そとに温度や水分が出ていくことを防いでくれます。
加齢に伴い鼻の粘膜が萎縮してフィルター機能が低下すると、
吐く息に含まれている水分が吸収できずに、
粘膜に凝集し鼻汁となります。
これが、老人性鼻漏です。
結露の仕組みと似た老人性鼻漏
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冷えたペットボトルを部屋に置いていると、
ペットボトルの周りに水滴が付きますよね。
部屋の中の空気中の水分(水蒸気)が、
冷やされて水滴となっています。
これは結露という現象です。
老人性鼻漏は、
吐く空気の中の水分が鼻の粘膜で結露でできた水滴が鼻汁が出てくることなのです。
老人性鼻漏の症状をよくする方法
老人性鼻漏はアレルギーによるものではないので、
アレルギー性鼻炎のお薬は効果がありません。
正直なところ有効なお薬はありませんが、
鼻粘膜の温度を上げるような対応は効果があるといわれています。
具体的には、
- 朝晩、39~40℃程度に温めた生理食塩水を用いた鼻洗浄や
- 鼻粘膜の温度を上げる効果がある足湯
- マスクの着用
- 漢方薬の“冷え”に対する薬剤として有名な八味地黄丸、当帰勺薬散、桂枝茯苓丸
で効果のある場合あります。
まとめ
本日は、老人性鼻漏を紹介しました。
高齢者の鼻汁がアレルギー性鼻炎の治療を使用しても良くならないとき、
老人性鼻漏(びろう)が原因かもしれません!