コラム

「いい母親」になる必要はない!【子どもは笑顔で優しいおかあさんが好き】

太陽のように明るく大らかにいつもニコニコしている。

子どもにお手製のご飯を毎食作ってあげる。

子どもの勉強をしっかりとみてあげる。

子どもの友達が家に遊びに来たときにアツアツのアップルパイをふるまう。

子どもを信頼し、時には叱ることもあるけどさっぱりしていて、次の瞬間には仲良しの親子関係に戻る。

そんな「いい母親」を目指しているけど、なかなかできないって悩みのおかあさんは多いのではないでしょうか?

ぼくは、三人の男の子と妻との関係をずっと見守ってきて感じました。

毎日お手製のご飯を食べることよりも、勉強をみてもらうことよりも、アツアツのアップルパイをふるまってもらうことよりも大切なことがあります。それは「おかあさんが笑顔で優しいこと」

子どもにとって、おかあさんはとても大切なヒト。笑顔で優しいおかあさんがいるだけでもよいのです。理想のおかあさん像を求めすぎないでください。

「いい母親」は笑顔と優しさをもったおかあさん

あるアンケート調査です。「いい母親」像ランキングの一位は「いつも笑顔で穏やかでいる」、二位は「イライラしない」、三位は「ガミガミ怒らない」、四位は「子どもとしっかりと向き合っている」でした。

【#ねばからの解放】「理想の母になれない人」の理想と現実、母親たちを苦しめるものの正体は

自分の母親のことを思い出しても、よい思い出といえば、優しく穏やかなおかあさんにまつわるエピソードです。お手製のご飯を作ってくれたことは確かに良かったのですが、それよりは家族で一緒に笑顔でご飯を食べた思い出のほうが勝ります。料理の内容はそれほど問題ではありません。お手製でどんなに美味しいものを食べても雰囲気が悪かったら台なしです。

世のおかあさんたちは、おしゃれで料理上手、子どもたちの勉強もしっかりとみてあげる、子どもたちにとっての自慢のおかあさんを目指しているでしょう。でも、そんなおかあさんよりは、「笑顔でやさしいおかあさん」が子どもたちの理想です。

いまのママは忙しい!

かつて自分が母からしてもらったこと、あるいはそれ以上に自分の子どもにいろいろとしてあげたいと思っていらっしゃるのではないでしょうか?

自分にしてもらったことを自分の子どもにはしてあげることができないことに苦しんでいるママは少なくないようです。

シニアが考えている子育ての常識は通用しない

しかし、この30年ほどの間に子育てや子どもの医療に関する常識は大きく変化しました。

そのためなのか、今の現役ママ世代とシニア世代との間で、「昔はこうだったのよ」「でも今は…」といった「子育てギャップ」が起きています。

例えば予防接種。以前は、義務接種・集団接種でしたし、けっこう予防接種を打ち忘れている場合もありました。いまは予防接種の「定期接種」と「任意接種」にわかれ、医療の進歩で感染を防ぐための予防接種の回数が増えました。コロナワクチンもあります。「任意接種」の予防接種も大切そうだけど自費なら打たなくてもいいんじゃない?といった判断などをたくさんしなくてはなりません。これって、けっこうしんどい。

昔に比べると、おかあさんも働く機会が増えています。

厚生労働省によると「2021年国民生活基礎調査」で、18歳未満の子どもがいる世帯の母親が仕事をしている割合が75.9%となり、過去最高を更新しました。 なんと4人に3人が、18歳未満の子どもを抱えながら仕事をしています。

「抱きぐせ」や「卒乳」、「おむつはずれ」といった子育てに関する情報は世の中にあふれかえっていますが、どれを信じたらよいかわからないママたちは多いと思います。すべての情報について確認なんてできるはずがありません。

自分の子どもに最高の子育てをできなくて悩んでしまうママがいるかもしれませんが、絶対に自分を追い込んだりしないでください。かつての理想の母親を目指すことはできなくて当然なのです。

優しく見守るだけで子どもは安心です!

ある日の外来のエピソードです。受診したお子さんはおなかが痛いと受診しました。お腹を押すと確かに痛がるのですが、痛がるところが毎回のように違います。お熱もなくて、下痢も便秘でもないようでした。

周りの注目を集めたい!【注意喚起行動】

注目獲得行動とは 相手からの注目や、関わる機会を得るために起こす行動のことを言います。 「お母さん、お父さんに来てほしい」「周りの注目を引きたい」といった要求を叶えることが行動の目的です。

子どもたちは言葉を使って気持ちを言い表すことが苦手です。だから、注意喚起行動を使っておかあさんの気をひこうとします。

受診中のお子さんが興味津々に診察室内のいろいろなところを触ったり、診察ベッドにのぼったりすることもあります。すごい剣幕でおかあさんが怒り、子どもがシュンとして萎縮しちゃうなんてことも。これでは、治るはずの症状も治りません。

当クリニックでは、相当に危ないことをしない限り怒ったりすることはしませんのでご安心ください。

がんばり過ぎないで

子どもの離乳食は絶対に手作り!母乳しかあげない!コンビニのお弁当は食べさせない!

頑張りすぎると疲弊してしまいます。

我が家では離乳食は買ってくることもありましたし、コンビニのお弁当で済ますこともありました。でも、笑顔はたやさないように心がけています。

理想にこだわりすぎる必要はありません。

理想にこだわり過ぎて笑顔が消えてしまったら台なしです。

時には、コンビニやウーバーイーツ、出来合いの離乳食で済ませましょう。孤独な育児に悩んだらしっかりと誰かに助けを求めてください!

なぜ子育て中のママは孤独なのか?【パパには絶対知っていて欲しいこと】

まとめ

「いい母親」を目指す必要はありません。

おかあさんが笑顔で穏やかに見守っていてくれるだけでも子どもは安心です。

シニア世代よりいまのおかあさんはとても忙しいので、かつて自分がしてもらったように自分の子どもにいろいろとしてあげることは難しいでしょう。適度に手を抜いて頑張りすぎないようにしてください。

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