クリニック実況

「子宮頸がん」を防ぐために知っておきたいこと:HPVワクチンと検診

今週はクリニックのなかので「HPVワクチン」の勉強会を実施しました。

みなさんご存じかもしれませんが、2023年4月より9価の「HPVワクチン」が定期接種で接種可能となりました。4月に入ってから接種希望がたくさん来院されております。

SNSの情報なのか、ご家族が以前にあった報道から「HPVワクチン」の副作用を気にして反対しているのにも関わらず、娘さんの強い意思のため根負けして接種に同意される光景をみたります。

対象者は

定期接種:11歳(小学6年生)〜16歳(高校1年生)の女性

キャッチアップ接種:1997年4月2日~2007年4月1日生まれの女性

ご自身の身体を守るためにも「HPVワクチン」のご検討をお願いします。

子宮頸がん

子宮頚がんという病気は、性交渉でうつるウイルスが原因でできる病気です。このウイルスはたくさんあるけど、その中でも子宮頚がんになりやすいウイルスが30種類以上あります。

女の子の約80%が一生に一度はこのウイルスに感染しますが、ほとんどの場合は自然に治ります。しかし、感染が続くと子宮頚癌になるリスクが高くなります。

HPVワクチン

そこで、HPVワクチンというものがあって、接種すると子宮頚がんを予防することができます。

しかし、すでに感染してしまっている人には効果が薄くなってしまうので、初めて性交渉をする前に接種するのがオススメです。

従来のHPVワクチンには、16・18という2つのウイルスの予防効果がありました。新しいHPVワクチンのシルガード9®には、従来のワクチンに加え、31・33・45・52・58の5つのウイルスの予防効果があります。これを接種すると、子宮頚がんの約90%を予防できます。

子宮頸がん検診も大切

20歳になったら、子宮頸がんを早期発見するため、子宮頸がん検診を定期的に受けることが重要です。

HPVワクチンで防げない種類(型)のHPVもあるからです。

ワクチンを接種していても、していなくても、20歳になったら2年に1回、必ず子宮頸がん検診を受けてください。

HPVワクチンの副作用

HPVワクチンには、多くの研究で安全性が証明されており、副作用も一般的には軽微であることが示されています。しかし、個人差があるため、副作用が生じる可能性はゼロではありません。

過去の報道で、いろいろな副作用が紹介されたワクチンですので、ご家族で話し合って接種するかどうかを決めて欲しいと思います。

さいごに

HPVワクチンは、子宮頚がんを予防するために大切な方法の1つです。是非、ご家族で話あって接種するかどうか検討をお願いします。

また、定期的な検診や健康的な生活習慣も大切です。自分の健康を守るためにも、定期的な検診や健康管理を心がけましょう!

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