子どもの病気

子供の「免疫負債」って何?感染症から身を守る

4月や5月は新たに保育園や幼稚園に登園し始める時期であり、感染症にかかりやすい時期でもあります。

最近では、以前はあまり流行らなかったRSウイルスや溶連菌、ヘルパンギーナ、手足口病、アデノウイルスなど、さまざまな感染症が目立っています。私たちのクリニックでもそのような感染症のお子さんの受診が非常に増えています。

新学期が始まってからあまり登園できないなんてお悩みのご家族が少なくありません。

免疫負債

「免疫負債」という言葉をご存じでしょうか?

「免疫負債」とは、新型コロナウイルス感染症などの流行により、人々がお互いを避けるために通常の接触が制限され、通常は身につけるはずの様々なウイルスに対する免疫を獲得できない状態を指します。

この現象により、個人や集団の免疫システムは弱まっており、感染症に対する防御力が低下していると考えられています。

過去3年間は、新型コロナウイルスへの対策として、社会的な距離の確保、隔離措置、マスクの着用などが実施されてきました。これらの制約が続いたことで、通常の生活で接触する可能性のあるウイルスや病原体にさらされる機会が減って、結果として免疫システムへの刺激が制限されてきました。

そして、最近になって感染対策が緩和され、患者数が急増しています。パンデミックが始まった2020年以来、呼吸器系のウイルスにさらされていないため、免疫力が弱まっているのでしょう。

特に子供たちは免疫システムがまだ発達途上であり、感染症への抵抗力を身につけるために積極的な免疫刺激が必要です。しかし、「免疫負債」の影響により、適切な免疫システムの発達が妨げられ、感染症に対する免疫力が低下しています。

感染症から身を守る

現在、感染症流行期でどこの小児科も予約が埋まっている状況のようです。

生活リズムを乱して免疫力を下げないようにしてください。

感染予防に努めて、頻回に感染症に罹患しないように努めましょう。

接種可能な予防接種を打つことも大切な対策です。

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