こんにちは、皆さん!
私たちの周りにはいつもたくさんのウイルスが存在しています。特に最近、新型コロナウイルスによって、私たちの生活は大きく変わってしまいましたね。子供たちは学校に行けず、大人たちは外出を自粛し、家で過ごす時間が増えました。でも、新型コロナウイルス以外にも、私たちの健康を害するウイルスはたくさんあります。今日は、その中でも特に高齢者にとって危険な「RSウイルス」とそのワクチンについて紹介します。
RSウイルスとは
RSウイルス、正式には「Respiratory Syncytial Virus(RSV)」は、通常、成人では重症化せず、風邪のような症状で自然に治ることが多いウイルスです。
乳幼児をお持ちのご家族は知っているのではないでしょうか?お子さんにかかりやすい感染症と思われがちですが、高齢者、特に慢性呼吸器疾患や心疾患などの基礎疾患を持つ患者に感染すると、肺炎に至ることもあり、非常に危険な感染症なのです。
以前にはRSウイルス感染症は11〜1月にかけて増えることが多かったのですが、現在では夏に流行することもあります。高齢者の感染動向については調査が不足しているとのところがありますが、小児の感染が増える時期に、高齢者の肺炎症例の出現が追従することが確認されています。
重症化のリスク
高齢者の中でも、特に慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息、慢性心疾患を持っている人が、RSウイルスに感染すると重症化の危険が高まります。COPDは日本での死亡率が高く、増加傾向にあります。
また、インフルエンザなどの呼吸器ウイルス感染とCOPDは互いに病態を悪化させることが知られています。
ワクチンの開発
国内初の「RSウイルス」ワクチンを了承 60歳以上の成人を対象 厚労省の専門部会
今回、イギリスの製薬会社「グラクソ・スミスクライン」が開発したRSウイルスのワクチンが、日本での使用が認められる見込みです。このワクチンは、60歳以上の成人を対象に、RSウイルスによる発症を防ぐ効果が期待されています。
現在、日本では年間約6万3000人の高齢者がRSウイルス感染により入院し、約4000人が死亡していると推定されています。このワクチンの効果が期待されています。
さいごに
RSウイルスは、一見、風邪のような軽い症状で始まりますが、高齢者や基礎疾患を持つ人には命を脅かす可能性があります。
特に、COPDや喘息、慢性心疾患を持つ高齢者は、RSウイルスに感染すると重症化の危険が高まります。また、正式承認になった際にはお知らせします。