最近、溶連菌感染症のことをよく耳にするのではないでしょうか?
溶連菌感染症は2023年のゴールデンウィーク明けから徐々に増加し、23年末には前年度の約10倍、過去10年間で最多となりました。そのため検査キットも不足気味になっており、当クリニックも入手するため四苦八苦しております。
溶連菌感染症とは
溶連菌感染症は、A群β溶血性連鎖球菌という細菌によって引き起こされる感染症です。この菌は抗菌薬によく反応し、適切な治療で早期に回復することが多いです。そのため2日以上たっても熱が下がらないときは再受診して下さい。
主な症状には喉の痛みや発熱、発疹があり、家族や学校など、密接な接触がある場所で広がりやすい特徴を持っています。そのため、家族や同居人に同じような症状が見られた場合は、注意が必要です。
子どもの登園・登校について
溶連菌感染症に罹患した場合、学校保健法により「条件によっては出席停止の措置が必要とされる疾患」と分類されます。これは、他の子どもたちに感染を広げないための重要な措置です。抗生剤の内服を開始してから24時間以上経過すれば、伝染性はほとんどなくなります。
そのため、受診した当日とその翌日は少なくとも登校禁止となります。その後は本人の症状がなければ登園・登校可能となります。
まとめ
溶連菌感染症は、適切な治療と予防によってコントロール可能な疾患です。家族で同じような症状が見られた場合は検査をご検討ください。溶連菌感染症では、抗生剤の内服を開始してから24時間以上経過すれば、伝染性はほとんどなくなります。