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春になっても、まだ保湿やめないで。


まず確認!あなたはいくつ当てはまる?

春先の肌トラブルを引き起こしやすい習慣、チェックしてみてください。

[  ]ナイロンタオルで体をゴシゴシ洗っている

[  ]お風呂は熱め・長めが好き

[  ]保湿はかゆくなってから塗る

[  ]暖房を切ったので加湿器もしまった

[  ]「どうせ春になれば治る」と思っている

3つ以上当てはまった方、この記事はあなたのために書きました。
1〜2個の方も、知っておいて損はないのでぜひ読み進めてください😊


実は3月が「肌の魔の季節」だって知ってた?

「暖かくなってきたし、そろそろ保湿しなくていいかな〜♪」

…ちょっと待ってください、その油断が肌には一番こたえます。

3月は気温が上がり始める一方で、空気の乾燥はまだまだ続いています。さらに「もう冬じゃないし」という気のゆるみでスキンケアをサボりがちになる、肌にとってなかなか過酷な季節なんです。

実は頑張れば頑張るほど悪化するという、なかなかシュールな現象も肌の世界では起きています。

今回は、寒い時期から春先にかけて多い 皮脂欠乏性湿疹(ひしけつぼうせいしっしん) について、わかりやすくご紹介します。

💡 皮脂欠乏性湿疹とは?
読んで字のごとく、「皮脂(肌の表面を守る天然のあぶら)が足りなくなって起きる湿疹」のこと。カサカサ・ピリピリ・かゆかゆの三重苦です。


⚠️ こんな方は特に要注意!

症状が出やすい・悪化しやすい方には傾向があります。

  • 👴👵 高齢の方:年齢とともに皮脂の分泌量が減るため、乾燥しやすくなります
  • 👶 乾燥しやすいお子さん:肌が薄くてデリケートなぶん、バリア機能が大人より弱めです
  • 🏥 アトピーの既往がある方:もともと肌のバリア機能が弱い傾向があり、春先の乾燥で再燃しやすいです
  • 💼 忙しくてスキンケアが後回しになりがちな方:「なんとなく続けてきた」習慣が実は逆効果になっていることも

思い当たる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。


🚿 落とし穴①:「ゴシゴシ洗い」という名の自滅行為

「清潔にすることが大事!」というのはもちろん正しい。でも、やりすぎは禁物です。

ナイロンタオルでゴシゴシ、熱いお風呂に長々と浸かる…これ、肌からすると

「毎日剥がされてる!!助けて!!」

という状態になっています。

肌の表面には 皮脂膜(ひしまく) という天然のバリアコーティングがあります。これは「肌が自前で作っているクリーム」みたいなもの。外からのダメージや乾燥を防いでくれているのですが、熱すぎるお湯や強い摩擦で、ごっそり削り取られてしまいます。

見直してほしい習慣:

  • ❌ ナイロンタオルでゴシゴシ → ⭕ 柔らかいタオルや素手でやさしく
  • ❌ 熱いお湯で長風呂 → ⭕ ぬるめのお湯(38〜40℃くらい)でさっと
  • ❌ 「汚れをとにかく落とすぞ!」精神 → ⭕ 「肌を守るぞ」精神へシフト

汚れを落とすことと、肌を守ること。この二つのバランスが大事です。


🏠 落とし穴②:「暖房やめたのに」まだ乾燥している謎

「もう暖房もほとんど使ってないのに、なんかまだかゆい…」

春先あるあるです。実は冬の間に積み重なったダメージが、春になってから症状として出てくることがよくあります。肌のバリア機能は消耗品。長い冬を経て、じわじわと限界を迎えるイメージです。

また、暖房を切っても室内の乾燥がすぐ解消されるわけではありません。加湿器をしまうのはもう少し待って、湿度50〜60%をキープする習慣を春先まで続けるのがおすすめです。

すぐできる対策:

  • 加湿器をもう少しだけ続ける(目安:湿度50〜60%)
  • 洗濯物を部屋干しにする(乾燥対策になります)
  • 「春になったからいいか」という油断をやめる😅

💧 落とし穴③:「かゆい時だけ保湿」という残念な習慣

「乾燥を感じたら塗る」「かゆくなってから塗る」

これ、消防車が来てから水を用意するようなものです。手遅れとは言わないですが、もったいない!

肌のバリア機能は、1回や2回ケアしただけで劇的に回復するものではありません。毎日コツコツ、潤いを補い続けることで初めて「ダメージを受けにくい肌」になっていきます。

理想のスキンケアのタイミング:

  • 🛁 お風呂上がりの 5分以内 が黄金タイム(水分が蒸発する前に塗る!)
  • 朝もさっと保湿するとなお良し

保湿を「特別なこと」ではなく、歯磨きと同じ「毎日の習慣」 として定着させることが、乾燥知らずの肌への近道です。


❓ よくある質問

Q. 市販の保湿クリームとワセリン、どっちがいいの?
どちらも効果的ですが、役割が少し違います。ワセリンは水分の蒸発を防ぐ「フタ」の役割が得意で、刺激が少ないので敏感肌や子どもにも使いやすいです。市販の保湿クリームは使い心地がよく続けやすいものが多いので、「とにかく毎日続けられるもの」を選ぶのが正解です。

Q. 子どもも同じケアで大丈夫?
基本的な考え方(やさしく洗う・毎日保湿)は同じです。ただ、子どもの肌は大人より薄くてデリケートなので、刺激の少ない子ども用製品を選ぶと安心です。お子さんのかゆみが続く場合は、早めにご相談ください。

Q. 春になっても続くかゆみ、放置していい?
NGです!「季節のせいだから」と我慢していると、アトピー性皮膚炎など別の病気を見逃すリスクがあります。2週間以上続く場合は受診の目安にしてください。


🏥 それでも治らないときは、遠慮なくご相談を

セルフケアにも限界があります。以下のような状態になったら、自己判断せずにお気軽にご相談ください。

  • 毎日ちゃんと保湿しているのに症状が改善しない
  • かゆみが強くて夜も眠れない
  • 掻きすぎてジュクジュクしてきた

「ただの乾燥でしょ〜」と放置していると、アトピー性皮膚炎など別の病気と区別がつかなくなることもあります。お子さんからご年配の方まで、乾燥肌・かゆみのご相談はお気軽にどうぞ。「どこに行けばいいかわからない」という方の入り口にもなれます。

「頑張って我慢する」のも「丁寧にセルフケアする」のも大事ですが、専門家に頼ることもりっぱなケアのひとつです。


まとめ:今日から変えられること

やめたい習慣変えた後の習慣
ゴシゴシ洗いやさしく、ぬるめのお湯で
「春だから」と加湿器をしまうもう少しだけ加湿を続ける
かゆい時だけ保湿お風呂上がりに毎日保湿
ひたすら我慢悪化したらクリニックへ

乾燥肌・かゆみは「春になれば自然に治る」とは限りません。「洗う」より「守る」、「耐える」より「整える」。そんな視点のシフトが、この春の肌を変えてくれるかもしれません。


🌸 今夜、一つだけやってみてください

難しいことは何もありません。

今夜のお風呂上がり、いつもより5分早く保湿クリームを塗ってみてください。

それだけでOKです。「完璧なケア」より「毎日続けること」の方がずっと大事。小さな一歩が、春の肌を確実に変えていきます。

それでも気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください 🌿


【この記事を書いた医師】
南22条おとなとこどものクリニック 院長
小林 俊幸
小児科・総合内科
この記事は、札幌市で日常診療を行っている医師が、
診察室でよく受ける質問をもとに執筆しています。
▶ 院長プロフィールはこちら

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