子ども

子供が熱せん妄に?知っておくべきことと対処法

🔄 最終更新日: 2026年5月1日

📅 2023年10月2日 (2年以上前に公開)

私の次男は小さな頃、高熱を伴う「熱せん妄」に何度も見舞われました。39度を超えると、突如部屋を徘徊し、泣き出したり大声で叫ぶことがありました。

その光景を初めて目にしたとき、心の底からの驚きと不安を感じましたが、何度かの経験を通じて、その症状に落ち着いて対応できるようになりました。10歳を過ぎると、彼の熱せん妄は幸いにも出現しなくなりました。

もし、あなたのお子さんも高熱を出した際に普段とは違う行動を見せたら、それは「熱せん妄」の可能性があります。今日はその「熱せん妄」について解説いたします。

熱せん妄とは?

子どもに熱が出た時、一時的に意味が分からないことを言ったり、異常な行動をとることがあります。これを「熱せん妄」といいます。

熱せん妄は、1歳から10歳くらいの子どもに主に見られる症状です。高熱によって大脳の温度が上昇し、ノルアドレナリンやドーパミンといった化学物質が脳内で大量放出されることが原因とされています。

熱せん妄と熱性けいれんの違い

似た言葉で混同されやすいのが「熱性けいれん」です。両者は全く別の症状なので、しっかり区別しておきましょう。

熱せん妄熱性けいれん
意識曇っているが保たれている(歩いたり話したりできる)意識が飛ぶことが多い
体の動き自分の意志でふらふら動く・叫ぶ筋肉が意志とは関係なくガクガク収縮する
持続時間数分〜数時間多くは5分以内
対応安全を確保して見守る・解熱する5分以上続く場合はすぐに救急受診

「体がガクガクする」「白目をむく」「呼びかけても全く反応しない」といった場合は熱性けいれんの可能性が高く、対応が異なります。判断に迷う場合はすぐにかかりつけ医か救急に連絡してください。

熱せん妄の対処法

熱せん妄でお子さんの様子が豹変すると、親御さんもパニックに陥り、やるべきことができなくなってしまうことがあります。まずは落ち着きましょう。そして、以下のようなことをやってみてください。

傍で様子を見る

お子さんの安全を確保し、穏やかに見守りましょう。「熱せん妄」になりやすいお子さんの場合には、発熱中は同じ部屋で一夜をともにしましょう。中には不安や恐怖からパニック状態になり外に飛び出してしまうこともあります。窓・玄関のカギはしっかり閉めて家族が様子をみてあげる必要があります。

身体を冷やす&お薬の服用

熱せん妄発症時には、解熱の手段として首や太ももを冷やすことが有効です。また、解熱剤を適切に与えることも大切です。

安心感を与える

熱せん妄中のお子さんは特に不安や恐れを感じやすいです。優しく手を握る、抱きしめるなどして安心感を与えてあげましょう。

解熱剤の使い方の目安

解熱剤について、よくある疑問をまとめました。ただし、お子さんの状態によって異なるため、必ずかかりつけ医に相談のうえ使用してください。

  • 使用の目安温度:一般的には38.5度以上で、お子さんがつらそうにしているときが目安です。熱が高くても元気なら無理に使う必要はありません。
  • 薬の種類:子どもに使える解熱剤はアセトアミノフェン(カロナールなど)が第一選択です。アスピリン系は子どもには使用しないでください。
  • 次の服用まで:前回の服用から少なくとも6時間は空けましょう。1日に使える回数はかかりつけ医の指示に従ってください。
  • 坐薬と飲み薬:嘔吐がある場合は坐薬が有効です。飲めそうなら飲み薬でも問題ありません。

注意点:こんなときはすぐに受診を

熱せん妄の症状は通常、数分から数時間で収まります。ただし、以下のサインがある場合は深刻な状態が疑われます。症状を確認して、適切に判断しましょう。

🚨 すぐに救急受診が必要なサイン

  • けいれん(体がガクガクする・白目をむく)が起きた
  • けいれんが5分以上続いている
  • 意識を失っている・呼びかけても全く反応しない
  • 呼吸が苦しそう・唇が青白い
  • 首が硬くなっている(髄膜炎の疑い)

🟡 翌朝かかりつけ医に相談すべきサイン

  • せん妄が数時間以上続いている
  • 熱が39度以上で3日以上続いている
  • 水分がまったく取れていない
  • 初めて熱せん妄が起きた(念のため受診して確認を)

さいごに

熱せん妄は、多くの親が初めて経験すると驚くかもしれませんが、適切な対応をすれば、お子さんも安心して症状を乗り越えることができます。「熱せん妄か熱性けいれんか」「受診すべきか様子を見るか」の判断ポイントを頭に入れておくだけで、いざというときに冷静に動けるようになります。

📅 診察のご予約はこちら

Web予約はこちら

南22条おとなとこどものクリニック

  • この記事を書いた人

小林 俊幸

小林俊幸|南22条おとなとこどものクリニック院長。小児科・総合内科。「がんばりすぎない健康」をテーマに情報発信中。 お問い合わせはこちら

-子ども
-, ,