赤ちゃんの健康は、すべての親の心配事です。最近、奈良県全域でRSウイルス感染症の患者数が急増しているとの報告があります。
私たち小児科クリニックでも診断例、入院例が増えています。RSウイルス感染症についての情報をまとめます。
RSウイルス感染症とは?
RSウイルス感染症は、RSウイルスに感染することで引き起こされる呼吸器の疾患です。
このウイルスは2歳までにほとんどのお子さんが1度はかかると言われています。
治療法は特効薬はなく、基本的には症状の対処療法が行われます。
RSウイルス感染症の症状
RSウイルス感染症の症状は、通常は軽い風邪のようなものから始まります。
発熱、鼻汁、咳などが見られますが、重症化すると気管支炎や肺炎の兆候が現れ、呼吸困難を引き起こすこともあります。
重症化リスクの高い赤ちゃん
RSウイルス感染症で重症化するリスクが高い赤ちゃんには、以下のようなものがあります。
生後6か月未満の赤ちゃん
早産・低出生体重の赤ちゃん
先天性心疾患を持つ赤ちゃん
慢性肺疾患を持つ赤ちゃん
ダウン症などの免疫不全症を持つ赤ちゃん
たとえ保育園にいっていなくても安心はできません。よく見かける感染パターンは兄弟がRSウイルスにかかって、家にいる赤ちゃんにうつしてしまうパターンです。
感染予防対策
RSウイルスは接触感染や飛沫感染によって広がります。感染予防のためには、以下の対策を徹底する必要があります。
手洗いとうがいをしっかり行うこと
マスクの着用(症状がある場合や人混みでの外出時)
おもちゃや環境表面の消毒
人混みを避けること
こんな時は早めに小児科を受診してください!
呼吸が苦しそう
食事や水分摂取ができない
まとめ
RSウイルス感染症は赤ちゃんにとって重篤な疾患となり得ます。
知識を整理して感染予防対策を行って、リスクを軽減しましょう。