
COVID-19について、いまの状況を最新データと当院の外来の肌感でまとめました。迷ったら無理せずご相談ください。
いまの流行状況(札幌市)

- 直近 第31週(7/28–8/3) の「定点当たり報告数」は 2.74。=協力医療機関1か所あたり約2.7人の報告という意味です。
- 前週は1.73 → 約+1人分 増えました。
- 6月末(第27週 0.91)と比べると約3倍。ここ数週で増え方がはっきりしてきました。
- 働く世代(30〜59歳)と70代で上向き。
(例:30代 0.42、50代 0.49、70代 0.37)
「定点」って何?
市内の決まった医療機関が、毎週の患者数を報告して流行の上下をつかむ仕組みです。
実際の総患者数そのものではありませんが、増減の“方向”を見る指標です。
当院の外来の肌感
外来の体感として、COVID-19陽性例が緩やかに増加しています。症状は発熱、せき、のどの痛みが中心。
学童〜保育園世代と同居家族の連鎖が目立ちます。
検査は抗原定性(結果まで約15分)で対応しています。症状が続く場合は再評価いたします。
受診の目安
- まず相談:発熱/せき/のどの痛み、全身のだるさ、嗅覚・味覚の変化、家族内で同時に体調不良が出ている
- 早めの受診・救急検討:息苦しさや呼吸が速い、強い脱水(尿が少ない/出ない)、ぐったりして反応が弱い、胸の痛み、けいれん、乳幼児で水分がとれない、高齢者や基礎疾患の悪化、妊娠中で不安が強い
検査と治療
- 抗原定性検査でその場で評価(目安 15分)。発症早期は陰性でも後から陽性になることがあります。
- 多くは数日〜1週間で改善。水分・睡眠・解熱鎮痛薬などでつらさを和らげます。
- 重症化リスク(高齢・妊娠・基礎疾患など)のある方は早めにご相談ください。
家庭内でうつしにくくするコツ
- 具合の悪い人と近距離・長時間を避け、こまめに換気
- マスク(咳・くしゃみがある時、近距離会話や混雑時)
- 手洗い/アルコール、タオル・コップの共用は避ける
- 食事時は大声の会話を控えめに。歯みがきは距離をとって
登園・登校・出勤の目安
発症翌日から5日間程度はうつしやすい時期。症状が改善してから24時間程度は無理せず、復帰は所属先(園・学校・職場)の指示に従ってください。
まとめ
札幌市で緩やかな増加が進行中。当院の外来でも陽性がじわり増えています。
COVID-19は例年、夏(7〜8月)に流行の山が出やすい傾向。当面は増加に注意してください。
体調管理・家庭内対策・早めの相談で、無理なく乗り切りましょう。