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じんましんには塗り薬が効かない理由と正しい治し方

かゆみを伴う赤いふくらみが出たり消えたりする「じんましん」。

見た目は湿疹や虫刺されに似ていますが、実は塗り薬では治らない病気なんです。

なぜ塗り薬では効かないの?

じんましんは、皮膚の表面の問題ではありません。
皮膚の奥にある血管や体の防御システムの反応が原因で起こります。

そのため、どんなに強い塗り薬を使っても、じんましんを起こしている根本には届かないのです。

実際、皮膚科の治療指針でも「じんましんに塗り薬は勧められない」とはっきり書かれています。一時的に赤みが引いたように見えても、それは表面だけ。本当の改善にはつながりません。

正しい治し方は「飲み薬」が基本

じんましんの治療は、段階を追って進めていきます。

最初のステップ:アレルギーを抑える飲み薬

まずは、かゆみや発疹の原因物質をブロックする飲み薬を使います。眠くなりにくいタイプが主流です。

次のステップ:別の種類の飲み薬を追加

症状が続く場合は、違う働きをする飲み薬を組み合わせていきます。

さらに進んだ治療:新しいタイプの注射薬など

なかなか良くならない場合は、近年登場した注射で使う新しい薬が効果を発揮します。

つまり、塗るのではなく飲んで治すのが正解なんです。

「すぐ治る病気」ではないことも

じんましんの中でも、原因がはっきりしないタイプは意外と多く、「そのうち治るだろう」と放置してしまう人も少なくありません。

ところが実際には、約4割の人が10年以上悩まされているというデータもあります。

大切なのは「完全に治す」ことを急ぐより、「症状が出ない状態をキープする」ことを目指すこと。焦らず、じっくり付き合っていく姿勢が必要です。

覚えておきたい3つのこと

塗らない

じんましんに塗り薬を使っても、根本的には治りません。

焦らない

すぐに治らなくても、適切な治療で症状はコントロールできます。

続ける

症状が出ていない日も、飲み薬を続けることが再発を防ぐカギです。


じんましんが出たら、自己判断で市販の塗り薬を使う前に、まずは皮膚科または内科で相談してみましょう。

飲み薬を正しく続けることで、快適な毎日を取り戻せます。

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