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大人になってから花粉症になった…これって普通?突然なる理由を医師が解説

「昨日まで平気だったのに、急に花粉症になった」は本当に起こります

「子どものころは花粉症じゃなかったのに」 「去年まで症状なんてなかったのに、今年から急につらくなった」

外来でこういった言葉をよく聞きます。

ご自身でも不思議に思われる方が多いのですが、花粉症はある日突然「スイッチが入る」ような形で発症することがあります。これは気のせいでも、体質が急に変わったわけでもありません。しっかりした理由があって起こることです。

このページでは、花粉症がなぜ突然発症するのか、そのしくみをわかりやすく説明します。


コップの水があふれるイメージで考えてみてください

花粉症の発症を理解するのに、こんなイメージが役立ちます。

体の中に、花粉に対する「反応のもと(IgE抗体)」をためるコップがある、と想像してみてください。

毎年、花粉を吸い込むたびに、そのコップに少しずつ水が注がれていきます。コップの水がいっぱいにならないうちは、体は花粉に反応しても症状として表には出てきません。ところがある年に水があふれた瞬間、はじめてくしゃみや鼻水・目のかゆみとして症状が現れるのです。

「突然なった」と感じても、実際には体の中で何年もかけて準備が進んでいた、ということになります。その「あふれた年」がたまたま今年だったというだけです。


大人になってからの発症は、めずらしいことではありません

花粉症というと子どもの病気というイメージを持たれる方もいますが、実際には30代・40代、あるいはそれ以降に初めて発症する人は少なくありません。

コップがあふれるタイミングは人によってまったく異なります。コップの大きさ(生まれつきの体質)も人それぞれであれば、毎年どれだけ花粉を浴びるか(飛散量や生活環境)によっても変わってきます。

「ずっと平気だったから自分は大丈夫」と思っていても、ある年を境に発症することは十分ありえます。年齢に関係なく、誰にでも起こりうることとして知っておいていただければと思います。


北海道ならではの注意点:シラカバとハンノキ

本州ではスギ花粉が広く知られていますが、北海道ではスギはほとんど飛散しません。その代わりに、ハンノキ(2〜4月)とシラカバ(4〜5月) が主な原因花粉となります。

たとえば、本州に住んでいたころはまったく症状がなかった方でも、札幌に引っ越してきてからシラカバ花粉に毎年さらされるうちに、新たに感作されて発症することがあります。これも「突然なった」と感じやすいパターンのひとつです。

春先に症状が出る場合は、この2種類の花粉が関わっている可能性があります。


こんな症状が重なっていたら、花粉症かもしれません

以下のような症状が、毎年同じ時期にくり返して出る場合は、花粉症の可能性があります。

  • くしゃみが何度も連続して出る
  • サラサラとした水っぽい鼻水が止まらない
  • 鼻がつまって、夜に息苦しくて眠れない
  • 目がかゆい、充血する、ゴロゴロする

症状が出ている時期と、花粉の飛散時期を照らし合わせることが診断の大切な手がかりになります。また、血液検査でどの花粉に対してアレルギー反応が起きているかを調べることもできますので、気になる方はお気軽にご相談ください。


まとめ

  • 花粉症は「コップの水があふれた瞬間」に発症する
  • 何年もかけて体の中で感作が蓄積した結果であり、突然体質が変わったわけではない
  • 大人になってからでも、新たに発症することがある
  • 北海道ではシラカバ・ハンノキが主な原因花粉で、時期は春先が中心
  • 毎年同じ時期に鼻・目の症状が続く場合は、一度ご相談ください

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