予防接種

男性HPVワクチン完全ガイド:接種すべき理由・費用・年齢・札幌での接種

あなたは「HPVワクチン」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?多くの方が「女性のためのワクチン」「子宮頸がん予防」と考えるのではないでしょうか。

確かに、日本ではHPVワクチンの公費接種は女性限定です。でも、実は男性にとっても重要なワクチンなんです。

今回は、あまり知られていない「男性のHPVワクチン接種」について、その重要性・費用・年齢・接種スケジュール・札幌での接種まで詳しく解説します。男性の皆さん、そして大切な男性がいる女性の皆さん、ぜひ最後までお読みください。

HPVって何?男性とどう関係があるの?

Human Papillomavirus(ヒトパピローマウイルス)の略称であるHPVは、性的接触で感染する一般的なウイルスです。女性だけでなく、男性も感染する可能性があります

HPVは世界中で広く見られるウイルスで、200種類以上の異なるタイプが存在します。このウイルスは主に皮膚や粘膜の小さな傷から体内に侵入し感染します。多くの場合、免疫システムがウイルスを排除しますが、感染が持続するとがんの原因になることがあります。

HPVは非常に一般的な感染症で、性的に活動的な人々の大多数が一生のうちに何らかの型に感染するとされています。HPVは主に以下の病気の原因となることが知られています:

  • 子宮頸がん(女性)
  • 咽頭がん・中咽頭がん(男女とも、特に男性に多い)
  • 肛門がん(男女とも)
  • 陰茎がん(男性)
  • 尖圭コンジローマ(いぼのような性感染症、男女とも)

つまり、HPVは男性の健康にも大きく関わるウイルスなのです。

中咽頭がんとHPVの関係

中咽頭がんは、口の奥、特に軟口蓋や舌の根に発生するがんです。HPV関連の中咽頭がんは、特にHPV16型によって引き起こされることが多く、男性に多い特徴があり、現在急増中です。

また、男性はHPVを性交渉等を通じて女性に感染させる可能性があります。男性がワクチンを接種することによって、女性の子宮頸がんのリスクを減らすことも可能になります。つまり、HPVワクチンは男女双方の健康を守るための有効な手段なのです。

なぜ男性のHPVワクチン接種が重要なの?

HPVワクチンを男性が接種することには、以下のような重要な意義があります:

自身の健康を守る

咽頭がん・中咽頭がん、肛門がん、陰茎がんなどのリスクを減らせます。また、尖圭コンジローマなどの性感染症を予防できます。

パートナーの健康を守る

女性パートナーへのHPV感染を防ぐことで、間接的に子宮頸がんの予防に貢献します。

社会全体の健康に貢献する

男女両方がワクチンを接種することで、ウイルスの蔓延を防ぎ、社会全体のHPV関連疾患のリスクを下げることができます(集団免疫効果)。

男性向けHPVワクチンの具体的情報

承認されているワクチン

2020年12月から、男性へのHPVワクチン(ガーダシル:4価ワクチン)の接種が任意で承認されました。9歳以上の男性が接種対象です。

接種対象年齢

概ね小学6年生以上の男性が対象となっています。ワクチンの効果を最大限に得るためには、性交渉を始める前(12〜13歳頃)に接種を完了させることが望ましいとされています。若い年齢ほど免疫系の反応が強く、ワクチンの効果が高くなります。

接種スケジュール

接種は合計3回必要です。標準的なスケジュールは以下のとおりです:

  1. 1回目:初回接種
  2. 2回目:初回から2か月後
  3. 3回目:初回から6か月後

費用(当院の場合)

1回の接種料金は15,000円です。3回の接種で合計45,000円となります。現時点では男性への接種は公費負担の対象外のため全額自己負担ですが、自治体によっては助成制度もあります。

なぜ性交デビュー前の接種が重要なのか

HPVワクチンは、初めての性交渉の前に接種することが最も効果的です。これには以下の理由があります:

  1. ウイルスに感染する前に予防できる:性経験がない時点ではHPVに感染していない可能性が高いため、ワクチンの効果が最大限に発揮されます。
  2. 免疫系の反応が強い:若い年齢ほど免疫系の反応が強く、ワクチンの効果が高くなります。
  3. 長期的な保護:早期に接種することで、性活動が始まる前から長期的な保護を得ることができます。

特に小学6年生から高校生の時期に接種を検討することをおすすめします。

日本の現状:なぜ男性の接種者が少ないの?

残念ながら、日本では男性のHPVワクチン接種率は非常に低いのが現状です。主な理由は以下の通りです:

公費負担の対象外

現在、日本では男性へのHPVワクチン接種は公費負担の対象となっていません。全額自己負担となるため、経済的な負担が大きいのです。

認知度の低さ

HPVワクチンは「女性のためのもの」というイメージが強く、男性にも関係があるという認識が一般的に低いです。

情報不足

男性へのHPVワクチン接種の重要性や、そのメリットについての情報が十分に広まっていません。

世界の動向と今後の展望

世界では、すでに40カ国以上で男性へのHPVワクチン接種が公費で行われています。例えば、オーストラリアでは88%、アメリカでは64%の男性が接種しているという報告があります。

日本でも状況は少しずつ変わりつつあります:

  • 現在、日本では9歳以上の男性に4価ワクチンの接種が承認されています。
  • 男性への定期接種化についての検討を国に提案する動きもあります。
  • 一部の自治体では男性への接種費用助成を始めており、北海道でもいくつかの自治体が助成を開始しています。

日本でも同様の公費接種制度が導入されれば、男性の接種率向上につながるでしょう。

札幌でのHPVワクチン接種(南22条おとなとこどものクリニック)

当院(南22条おとなとこどものクリニック)でもHPVワクチン(ガーダシル)の接種を行っております。男性の接種をご希望の方は、お気軽にご相談ください。お子さんへの接種も承っております。

  • 接種料金:1回 15,000円(3回合計 45,000円)
  • 対象:小学6年生以上の男性(9歳以上)

お住まいの自治体の助成制度についてもご案内できます。

まとめ:男性HPVワクチン、ぜひ検討を

HPVと中咽頭がんの関係を理解し、適切な予防策を講じることは、私たち自身と大切な人を守るために非常に重要です。HPVワクチンは、性別を問わず重要な予防手段です。特に若い世代の皆さん、ぜひHPVワクチン接種を検討してみてください。

  • 女性の方:公費接種の機会を逃さないようにしましょう。
  • 男性の方:現時点では自己負担になりますが、長期的な健康投資として考えてみてはいかがでしょうか。特に性交渉を始める前の小・中・高校生のお子さんへの早期接種が最も効果的です。

正しい知識を持ち、自分自身とパートナー、そして社会全体の健康を守るために、HPVワクチン接種について真剣に考えてみましょう。ご不明な点があれば、ぜひかかりつけの医師にご相談ください。

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南22条おとなとこどものクリニック

  • この記事を書いた人

小林 俊幸

小林俊幸|南22条おとなとこどものクリニック院長。小児科・総合内科。「がんばりすぎない健康」をテーマに情報発信中。 お問い合わせはこちら

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