子育てのコツにはいろいろとあります。「小さなことを褒める」とか「日常の中に遊びを取り入れている」とか色々とありますよね。
今日はぼくが自分の長男から教えてもらった子育てのコツを一つ紹介します。
頭をガツーンと殴られたくらいの衝撃的な出来事です。
あえてしない勇気
子育ての大切なことの一つは「あえてしない勇気」です。
それを長男に教えてもらいました。
「は?子どもは一人ではできないことが多いし、いろいろと手伝ってやらないとダメだ」なんて言われそうです。
まあ、赤ちゃんであればたいていのお世話をすることはいたし方ないでしょう。服を着せたり、ミルクをあげたり、おむつも交換しなければなりません。
いつまでお手伝いするの?
ただ、親が子どもの準備をいつまでもお手伝いを続けていたら、子どもはいつになったら自分でできるようになるでしょうか?
親は自分の経験から先回りしていろいろなことをやってしまいます。
そうすると子どもはいつまでも自立心が育ちません。自分で選択肢を選ぶことができなくなってしまいます。
「自分で決めさせてよ!」
ぼくは小学校低学年であったあったわが子に勉強を頑張ってほしいと思ってました。それは自分が学業でいろいろな痛い目にあってきたからです。
浪人生活はすごい辛かったし、自分の子どもにそんな道を歩ませたくない。小さいころから少しずつ勉強して大人になってからあわてることがないようにしてあげたいと思っていました。
まあ、小学生低学年であれば親の誘導でなんとかなると思って見くびっていたところもありました。
それで、彼にはちょっと背伸びをした感じの塾にいれてしまいました。週に2回、夜遅くまで授業があります。宿題もたっぷりでます。予習・復習もしなくてはなりません。土曜・日曜にも試験がある週もありました。
それでも、周りのお子さんの中には無理なく塾に通って勉強しているように見えました。
しかし、息子は勉強が徐々についていけずにストレスを抱えるようになったのです。そして、ある時に泣き出して動けなくなりました。
ぼくは息子を説得しようと試みました。
まあ、よくある挫折であり、ここをやり過ごせばまた塾通いに戻ることができると思ってました。相手は小学校低学年だし、こちらはそれなりに人生経験があるんだし。。。
でも、息子は泣きながらこう言いました。
「自分で決めさせてよ」
・・・。最初は戸惑いました。えっ?もう自分で決める年齢なの?って思ってしまいました。
ぼく自身の描いた道が最良だと過信した結果でした。
習い事は決めない
夫婦で話し合って、「息子の習い事は夫婦では決めない」と決めました。
ちょっとアドバイスはしたとしても最終決定権は息子に任せました。
この決定はたぶんうまくいきました。その後は多少の誘導もあったかもしれませんが、息子のレベルに合わせた塾に移動することになり、その後は楽しそうに塾にも学校にも通っています。
「何をしてあげるか」よりも「何をしてあげないか」を決める
親は子どものためだったらなんでもすると思います。だから、「してあげること」を考えるより、「あえてしてあげないこと」を決めることが大切です。
夫婦での共通認識としたほうがよいでしょう。同じ行動に母は助けてあげないけど、父は助けてあげるでは効果が薄れてしまいます。
しかし、「何かをしてあげない」と決めたからといってまったく手助けしないという訳ではありません。助けを求めてきたらアドバイスはしてあげるべきです。一切手を貸さないといった極端なことはやってはいけません。
「してあげないこと」はその子の年齢や個人差、ご家庭の意向などいろいろな要素で決まります。
正解はありませんが、ご両親で定期的に相談して「あえてしないこと」を決めることは大切です。
少しずつ「あえてしないこと」の範囲を広げてあげることでいつかは全部自分でできるようになります。
といっても、自分も道半ばですがね。
親はなくても子は育つが、子供がいないと親は育たねぇ。
ステップファザー・ステップ、宮部みゆき
今回の件では父である自分が一番勉強になりました。