風邪を引いたとき、熱が出たとき、みなさんはどうしますか?
体がだるくて、寝ているのが一番と感じることもあれば、何とかして熱を下げたくなることもあるでしょう。
私たちの体は、熱を出して病原体と戦おうとします。
でも、「熱が出る=体が頑張っている証」として、無理に我慢する必要はあるのでしょうか?今日は、その疑問について考えてみましょう。
体が熱を出す理由
まず、なぜ体は熱を出すのでしょうか。
熱は、体がウイルスや細菌といった病原体と戦うための反応の一つです。
この熱があるおかげで、体内の環境が病原体にとって住みにくくなり、私たちを守るための仕組みと言えます。
「解熱剤を使って無理矢理、熱を下げるなんてよくない!」とおっしゃる方もいらっしゃるのは事実です。
熱にはエネルギーが必要
しかし、熱を出すには多くのエネルギーが必要です。
その結果、体力を消耗してしまい、食欲不振や無気力など、私たちの日常生活に影響を与える症状が現れることがあります。
熱を我慢するべき?
では、このように体を守るために熱を出しているのに、解熱剤を使って熱を下げるべきなのでしょうか。
確かに熱は体を守るための反応ですが、高い熱は体にとって大きな負担となります。
熱が高いと、水分を取るのも一苦労で、寝苦しくなりがちです。
そんな時、無理に熱を我慢することは、かえって回復を遅らせる原因にもなり得ます。
解熱剤の適切な使用
熱によるつらい症状が現れたときは、解熱剤の使用を考えてもよいでしょう。
解熱剤を使って一時的に熱を下げることで、体力の消耗を抑え、食事や睡眠をしっかり取ることができます。
もちろん、解熱剤を使って一旦熱が下がったところで、もう再び熱は上がらないということではありません。ウイルスや菌との戦いが続く限りは熱は上がったり下がったりします。
子どもの様子を見ながら、一時的にはあれども解熱剤を使って、熱を下げて体を休めてあげましょう。体に楽になってところで食事を食べさせたり、寝かせたりして体力の回復に努めてください。
参考記事
38度以上になったら解熱剤?
解熱剤を使うのは、「38度以上の熱が出た時だけ」と用法にかいてあるかもしれませんが、これはあくまでも目安として考えてください。
38度まで上がらなくても、38度前後の熱が続いていて機嫌が悪い、ぐったりしている、熱のせいで眠れない、水分が取れなくなってきたといった子どもの全身状態を見て使ってみてください。
逆に39度を超えていても、元気であるときやぐっすり眠れているのであればそのまま経過をみてかまいません。
まとめ
熱が出るということは、体が病原体と戦っている証拠です。しかし、無理に我慢することがいつも正しいわけではありません。
熱が体にとって負担となり、日常生活に支障をきたすようなら、解熱剤を上手に活用して体を助けることも大切です。
体のサインをしっかりと受け止め、症状に合わせて賢い選択をしましょう。
皆さんがこの記事を読んで、少しでも体調管理に役立つ情報を得られたなら嬉しいです。どうぞ、お体を大切になさってください。