最近、小林製薬の「紅こうじ」を使ったサプリメントによる健康被害のニュースが多くの人の目に留まっています。報道によると、日本全国で多数の方が健康被害を訴え、その中には入院した方や、残念ながら亡くなられた方がいるという深刻な状況が報道されています。
このような報道を目にすると、私たちは心配になり、不安を感じます。しかし、一つ注意したいのは、まだ「紅こうじ」が直接の原因かどうかは現時点では明確になっていないという点です(2024年3月31日)。
マスコミの影響力とその責任
マスコミは非常に強い影響力を持っています。
過去には、HPVワクチンがメディアによって悪者扱いされた例があります。その結果、多くの人がワクチン接種を避けるようになりましたが、後にそれが誤りであったことがわかりました。
このように、確かな証拠が揃う前に結論を急ぐことは、大きな混乱を招く可能性があります。
コレステロールの治療について
「紅こうじ」とは、米こうじを原料として作られるもので、悪玉コレステロールを下げる効果が期待されています。
ただし、ここで大切なことは、保険診療で治療可能であることです。保険診療での治療は基礎研究、非臨床試験、臨床試験を経て効果も副作用も明らかにされ、安全性が確認されている標準治療です。
サプリメントもよい治療であると思われますが、もししっかりとした効果や副作用が確認されていれば標準治療になると思われるので、まだ、その前段階の治療であることは認識していた方がよいと思います。
これからどうするべきか?
現時点では、「紅こうじ」製品の使用には慎重になるべきでしょう。
しかし、最終的な結論を出す前に、しっかりとした調査結果を待つことが大切です。
また、健康に関する選択をする際には、確かな情報と安全性が確認された治療方法を選ぶよう心がけましょう。
私たちは、情報に惑わされず、冷静に事実を見極める力を持つことが求められています。
健康を守るために、信頼できる情報源から得た知識をもとに、賢明な選択をすることが大切です。