はじめに:なぜ男性もHPVワクチンを受けるべきなのか?
最近、健康や予防接種に関する情報が溢れていますが、特に注目されているのがHPVワクチンです。
多くの情報は女性向けに提供されていますが、実は男性にとっても非常に重要なのです。
2020年12月から、男性へのHPVワクチン(ガーダシル)の接種が任意で承認されました。
しかし、「HPVワクチンとは何か?」「なぜ男性も接種する必要があるのか?」といった疑問を持っている方も多いでしょう。この記事では、そんな疑問に答え、HPVワクチンの重要性について解説します。
HPVとは何か、どのような病気に関連しているのか?
HPV(ヒトパピローマウイルス)は、性交渉によって男女間で感染するウイルスです。
HPVには、多くのタイプが存在し、その中にはがんを引き起こすものも含まれています。特に有名なのは、女性の子宮頸がんとの関連ですが、男性においても肛門がん、陰茎がん、さらには中咽頭がんなど、さまざまながんのリスクを高めることが知られています。
なぜ男性もHPVワクチンを接種する必要があるのか?
HPVは非常に一般的な感染症で、性的に活動的な人々の大多数が一生のうちに何らかの型に感染するとされています。
男性がワクチンを接種する最大の理由は二つあります。
一つは、自分自身がHPVによるがんや疾患から保護されること、もう一つはパートナーへの感染を防ぐことです。
つまり、男女共にワクチンを受けることで、互いに感染のリスクを低減させることが可能です。
HPVワクチンの接種回数とタイミング
HPVワクチンは、全3回の接種が推奨されています。
ガーダシルについては、1回目の接種後2か月後に2回目、そして初回から6か月後に3回目の接種を行います。ワクチンの効果を最大限に期待するにはこのスケジュールがお勧めです。
接種の最適な時期については、女性と同様に性交渉を始める前に接種を完了させることが望ましいとされています。
そのため、12~13歳の若年層が最も適した年齢とされています。当院でもHPVワクチンの接種を行っており、ご希望の方はご相談ください。
まとめ:HPVワクチン接種を考える
性感染症は誰にでも影響を与える可能性があります。
ですから、性別を問わず、自分と大切な人を守るために、HPVワクチンの接種を真剣に考えるべき時が来ています。
このワクチンがどのようにしてあなたやあなたのパートナーを守ってくれるか理解し、ワクチンを受けることをご検討ください。