おとなの病気

健康診断での血液検査の見方

健康診断は私たちの健康状態をチェックするために非常に重要な役割を果たしています。その中でも血液検査は、さまざまな病気や健康状態を早期に発見するための重要な手がかりとなります。

しかし、結果シートに書かれている数値や用語は専門的で、理解するのが難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。今回は、健康診断での血液検査の見方について詳しく解説いたします。

全血球計算(血算、CBC)

血液検査には多くの項目がありますが、ここでは特に重要な基本項目について説明します。

1. 白血球数 (WBC)

白血球は体の免疫システムの一部であり、感染症や炎症を防ぐ役割を果たします。白血球数が高い場合は感染症や炎症が疑われ、低い場合は免疫力の低下が考えられます。

2. 赤血球数 (RBC)

赤血球は酸素を全身に運ぶ役割を持っています。赤血球数が多すぎると血液が濃くなり、血栓のリスクが高まります。逆に少なすぎると貧血の可能性があります。

3. ヘモグロビン (Hb)

ヘモグロビンは赤血球中のタンパク質で、酸素を運搬する機能があります。ヘモグロビン値が低い場合は貧血が疑われ、高い場合は心肺機能の問題が考えられます。

4. 血小板数 (PLT)

血小板は血液の凝固に関与しています。血小板数が低いと出血のリスクが高まり、高いと血栓のリスクが増します。

肝機能検査

肝機能をチェックするための項目も重要です。

1. アラニンアミノトランスフェラーゼ (ALT)

ALTは肝臓の健康状態を示す酵素です。ALT値が高い場合、肝臓の炎症や損傷が疑われます。

2. アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ (AST)

ASTも肝臓の健康状態を示す酵素の一つです。AST値が高い場合は肝臓だけでなく、心臓や筋肉の問題も考えられます。

腎機能検査

腎機能をチェックするための項目も見逃せません。

1. クレアチニン (Cr)

クレアチニンは腎臓の機能を示す重要な指標です。クレアチニン値が高い場合、腎機能が低下している可能性があります。

2. 尿素窒素 (BUN)

BUNも腎機能をチェックする項目です。BUN値が高い場合、腎臓の機能不全や脱水が疑われます。

そのほか

血糖値

血糖値のチェックも重要です。血糖値が高い場合は糖尿病のリスクがあり、低い場合は低血糖のリスクがあります。

コレステロール

コレステロール値も健康診断では重要な項目です。総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロールなどの値をチェックして、心血管疾患のリスクを評価します。

まとめ

血液検査の結果を理解することは、健康状態を把握し、必要な治療や生活習慣の改善を行うために非常に重要です。

健康診断の結果に不安を感じた場合は、医療機関に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。

定期的な健康診断を受けることで、早期に病気を発見し、健康を維持するための第一歩を踏み出しましょう。

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