🔄 最終更新日: 2026年7月14日
📅 2025年5月29日 (1年以上前に公開)

健診や採血で、
「貧血はありません」
「ヘモグロビンは問題ありません」
と言われることがあります。
ヘモグロビンは、貧血を判断するうえで欠かせない検査項目です。
だから、この結果はとても大切です。
ただ、体調不良を見るときは、数字を一つだけ見て終わりではありません。
立ちくらみ。
疲れやすさ。
息切れ。
月経量の多さ。
氷を食べたくなる感じ。
こうした不調が続くなら、鉄の貯金も見ておきたいところです。
その手がかりになるのが、フェリチンです。
ヘモグロビンで分かること、フェリチンで分かること
貧血の検査でよく見られるのが、ヘモグロビンです。
ヘモグロビンは、血液の中で酸素を運ぶ役割を持っています。
この数字が低いと、鉄欠乏性貧血などが疑われます。
動悸。
息切れ。
めまい。
立ちくらみ。
疲れやすさ。
こうした症状と関係することがあります。
だから、健診や採血でヘモグロビンを見ることは、とても大切です。
「ヘモグロビンは正常です」
と言われたなら、それは重要な結果です。
ただし、ヘモグロビンが正常でも、不調の原因がすべて分かったとは限りません。
体調不良を見るときは、数字を一つだけ見て終わりではないからです。
鉄不足は、ヘモグロビンより先にフェリチンに出ることがあります
体の中の鉄は、すべてが血液の中で働いているわけではありません。
いま使っている鉄があります。
そして、体にしまってある鉄があります。
この「しまってある鉄」が、鉄の貯金です。
その目安になるのが、フェリチンです。
鉄が足りなくなってくると、体はまず貯金を使います。
鉄の貯金を切り崩しながら、ヘモグロビンを保とうとします。
そのため、ヘモグロビンは正常でも、フェリチンが低くなっていることがあります。
つまり、
「貧血ではない」
という結果と、
「鉄の貯金が十分にある」
ということは、同じではありません。
貧血には至っていないけれど、鉄の貯金が少なくなっている状態があります。
これが、いわゆる「潜在性鉄欠乏」です。
立ちくらみ、疲れやすさ、息切れ、氷を食べたくなる感じが続いているなら、フェリチンも確認できるか相談してみてください。
月経がある女性は、毎月鉄を失っています
女性の鉄不足を考えるうえで、月経は大きなポイントです。
月経では、経血と一緒に鉄も体の外に出ます。
1回の月経による出血量は、通常30〜60mL程度です。
血液1mLには、約0.5mgの鉄が含まれます。
つまり、月経1回で失われる鉄の量は、約15〜30mgです。
もちろん、出血量には個人差があります。
ただ、月経がある人は、毎月一定量の鉄を失っている。
まずは、ここを知っておきたいところです。
減るのは一度に。戻すのは少しずつです。
鉄不足がやっかいなのは、ここです。
月経では、鉄がまとまって失われます。
でも、食事から吸収できる鉄は限られています。
失われた鉄を補うには、普段の食事に加えて、1日あたり約0.5〜1mgの鉄を余分に摂る必要があります。
減るのは一度に。
戻すのは、少しずつです。
この差が、じわじわ効いてきます。
だからこそ、月経がある人は「なんとなく疲れやすい」を放置しないほうがいいです。
月経量が多い人は、さらに鉄が減りやすくなります
経血量が多い人ほど、失われる鉄も増えます。
たとえば、こんな状態が続いている場合です。
昼間でも夜用ナプキンが必要です。
ナプキンを短時間で交換することが多いです。
血のかたまりが出ることがあります。
月経のたびに、強いだるさやめまいがあります。
こういう場合は、鉄不足だけでなく、過多月経や婦人科系の病気が関係していることもあります。
「いつもの生理だから」と我慢せず、婦人科で相談する目安にしてください。
こんな不調が続くなら、フェリチンも相談してみてください
鉄不足は、分かりやすい形で出るとは限りません。
少しずつ進むので、
「疲れているだけ」
「年齢のせい」
「忙しいから仕方ない」
と片づけてしまう人も多いです。
気づきにくい鉄不足のサイン
立ちくらみがあります。
めまいがあります。
すぐ疲れます。
階段で息が切れます。
動悸がします。
朝から体が重いです。
集中力が続きません。
氷をガリガリ食べたくなります。
髪が抜けやすいです。
爪が割れやすいです。
顔色が悪いと言われます。
もちろん、これだけで鉄不足と決めることはできません。
別の原因があることもあります。
だからこそ、自己判断でサプリを増やすより、まずは検査で確認するほうが安全です。
鉄を補うときに意識したいこと
鉄不足が気になるなら、まずは食事を見直すことも大切です。
ただし、食事だけで一気に回復しようとしないほうがいいです。
鉄は、短期間でガツンと戻るものではありません。
コツコツ補うものです。
鉄を含む食品を1日1回は意識します
赤身肉。
レバー。
魚。
あさり。
大豆製品。
小松菜。
こうした食品を、1日1回は意識してみてください。
食品中の鉄には、ヘム鉄と非ヘム鉄があります。
ヘム鉄は主に動物性食品に、非ヘム鉄は植物性食品に含まれます。
ヘム鉄のほうが吸収率は高い傾向があります。
タンパク質とビタミンCも一緒に見ます
鉄だけを見ていると、食事が偏ります。
ヘモグロビンは、鉄だけで作られるわけではありません。
タンパク質も必要です。
ビタミンCは、鉄の吸収を助ける役割があります。
今日覚えてほしいこと
健診や採血で「貧血なし」と言われたら、それは大切な安心材料です。
ただ、不調が続いているなら、もう一つ確認したい視点があります。
それが、鉄の貯金です。
ヘモグロビンは、血の状態を見る大切な数字です。
フェリチンは、体にためてある鉄を見る手がかりです。
月経がある女性は、毎月15〜30mgほど鉄を失うことがあります。
減るのは一度に。
戻すのは少しずつです。
立ちくらみ。
疲れやすさ。
息切れ。
氷を食べたくなる感じ。
月経量の多さ。
こうした不調が続いているなら、次の受診や採血のときに、
「フェリチンも見られますか」
と相談してみてください。


