予防接種

インフルワクチン、「まだ早い」がいちばん危ない 〜2回目から逆算する秋〜

📅 2026年8月10日 (1週間前に公開)

去年、当院で2回目のインフルエンザワクチンを打ったお子さんの約4割は、接種が12月でした。

流行が本格化してから、やっと2回目。
正直に言うと、これでは間に合わないことがあります。

1回目が11月なら、2回目は早くて12月。

ワクチンの効果が十分になるのは、接種の約2週間後。

守られ始めるころには、流行はもう本番です。

「10月はまだ早いかな」
「運動会と発表会が終わってから」
「寒くなったら考えよう」
——そう思っているうちに、1回目が11月。2回目は12月。
去年の当院で、実際にそれが起きていました。

では、なぜ2回目はこんなに遅れてしまうのでしょうか。

たしかに、出遅れです。
でも、みなさんが遅かったのではありません。去年は、流行のほうが早く来たのです。
「これまでのちょうどいい時期」のままだと、早い年には出遅れになってしまいます。

かつて:インフルエンザの本番は、年明けでした。

いま :当院の昨季、外来がいちばん忙しかったのは11月です。

今年の流行がいつ来るかは、正直、誰にも分かりません。
でも、早めに打って困ることは、ほとんどありません。効果はシーズンの終わりまで続きます。
遅くなったときにだけ、「間に合わない」が起こります。
だから当院は、ワクチンを前倒しにします。

13歳未満のインフルエンザワクチンは、2〜4週間の間隔で2回接種します(出典:厚生労働省)。

「2回目を11月中に終える」。今年の合言葉は、これだけです。

逆算すると、答えはシンプルになります。
1回目は、10月中に。

今年の打ち方 4つのポイント

  1. 13歳未満は「2日セット」で考える。
    1回目の予約を取るとき、2〜4週間後の予定も一緒に見ておく。1回目が10月中なら、2回目は11月中に収まります。
  2. 今年は9月下旬からスタート予定。
    ワクチンの入荷が整い次第、例年より早く始めます。特に2回接種のお子さんは、早いスタートが効きます。
  3. 注射が苦手な子には、フルミスト(鼻にシュッとするワクチン)。
    針を使わず、1回で完了します(対象は2歳〜18歳)。去年は昼前の枠しかなく、学校のあるお子さんが打てませんでした。ごめんなさい。今年は放課後の夕方枠を新設します。
  4. 家族はまとめて同じ日に。
    大人は1回接種です。お子さんの1回目に合わせて一緒に打てば、予約も記憶も1回で済みます。

今年の体制は、去年の数字から作りました

8月の院内ミーティングで、スタッフみんなと去年の接種データを全部並べて振り返りました。
「2回目が12月にずれ込んだ」「フルミストの時間帯に、学校のある子が来られなかった」——反省点は、はっきり数字に出ていました。

だから今年は、開始を前倒しします。10月に打てる枠を増やします。放課後に打てる時間を作ります。
「打ちたかったのに、打てなかった」を、今年はなくしたい。その準備を、いま進めています。

誤解
早く打つと、効果が切れて年明けの流行に間に合わなくなる。
本当のところ
ワクチンの効果はおよそ5か月続くとされます。10月の接種でも、シーズンの終わりまでカバーできます。
誤解
卵アレルギーがあると、インフルエンザワクチンは打てない。
本当のところ
いまのワクチンに含まれる卵の成分はごく微量。卵アレルギーがあっても、原則接種できます。

持病がある方も、同じです。
心臓・腎臓・呼吸器の病気や糖尿病のある方は、インフルエンザにかかると重くなりやすい。だからこそ、ワクチンを「おすすめしたい側」の方です。

以前の接種で腕が腫れた、熱っぽくなった——それはよくある反応で、数日で収まります。
打てないのは、過去にワクチンで強いアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こしたことがあるなど、ごく限られた場合だけです。

それでも不安が残るときは、接種の日を待たずに外来で聞いてください。
「大丈夫」の根拠を、一緒に確認できます。

1回目は10月中に。2回目から、逆算する。
今日からできること
  1. スマホのカレンダーで10月を開き、1回目の候補日に印をつける
  2. 13歳未満のお子さんは、2〜4週間後の予定もセットで確認する
  3. 注射が苦手な学童のお子さんは、フルミストの夕方枠を選択肢に入れる
  4. 予約方法のご案内は9月に公開します。当院のお知らせをチェックしてください

「とりあえず診てもらおう」——その一歩を、いつでもお待ちしています。

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南22条おとなとこどものクリニック

  • この記事を書いた人

小林 俊幸

小林俊幸(こばやし としゆき)|南22条おとなとこどものクリニック院長。小児科・総合内科。子どもからおとなまで、家族をまるごと診られる町の医師でありたい。診察室で「聞いてよかった」と言ってもらえた話を、ここに書き残しています。 お問い合わせはこちら

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