子どもの病気

子どもの解熱剤は内服か坐薬か?(結論:効果は変わりません)

子どもに使用する解熱剤としてアセトアミノフェン(商品名:カロナールやアンヒバ坐薬)がよく使用されます。

質問としてよくされるのは、「解熱剤は坐薬がいいか、内服がいいか?」という点です。

坐薬と飲み薬の効果はほぼ同じ

効果について言えば、坐薬と内服の効果は基本的に同じです。坐薬の方が効果が高いと考える方もいるかもしれませんが、一般的には効果に大きな差はありません。

解熱剤は、ご家族の使用のしやすさやお子様が口から飲むことができるかどうかを考慮して選ぶ必要があります。

「うちの子どもは坐薬を嫌がるんです!」っていうご家族がいますが、自らお尻を出してくる子どもは見たことがありませんのご安心ください。ほぼほぼ100%の子どもが坐薬を嫌がります。

無理矢理抑えて刺すか、気を逸らしておいて不意をつくことになります。

先日、うちの子どもが熱を出したときは、ぼくが抱っこしてYoutubeで気を逸らせながら一気に妻が子どもの肛門内にアンヒバを挿入しました。うまく刺せたときは一仕事終わった感が出ますよね。

解熱剤は鎮痛作用も持っています。熱がなくても痛みがある時に使用することができます。夜に耳を痛がる、足を痛がると言ったときにでも使用できます。我が家でもよく使っています。外来で説明すると驚かれるご家族もいますね。

坐薬と飲み薬の注意点

カロナール細粒は頭痛などの痛みや、風邪による発熱などに効く薬です。薄いオレンジ色の粉薬で、わずかにオレンジの香りがします。味ははじめ甘いですが、あとで少し苦味が残るのが特徴です。

アイスクリームや牛乳、コーヒー牛乳と一緒に飲むと苦みを感じにくくなります。

オレンジジュースやヨーグルトなどの酸味のある食品は苦みを感じやすくなるため、カロナール細粒と一緒に飲むのはおすすめできません。

シロップは保存性があまりよくないので症状が良くなったら捨てましょう。

坐薬は一度溶けてしまうと再度固まっても効果が下がることが知られています。保存は冷所でお願いします。

冷所で1年以上の長期保存が可能性ですが、体重が変わると使用量が変わりますのでご注意ください。

使用間隔

使用間隔は、4~6 時間以上をあけて使ってください。

「坐薬がぜんぜん効きません」と質問をよく受けますが。0.5~1.0度くらい一時的に下がれば効いていると思われます。平熱に下がるまで使い続けるなんてことがないようにお願いします。

さいごに

子どもに使用する解熱剤としてアセトアミノフェン(カロナールやアンヒバ坐薬)がよく使われます。

坐薬と内服の効果は基本的に同じであり、選択する際はご家族の使用のしやすさやお子様の飲むことができるかどうかを考慮してください。

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