🔄 最終更新日: 2026年11月3日
📅 2026年5月1日 (6ヶ月前に公開)

「朝起きると、くしゃみと鼻水が止まらない」
「外に出たとたん、鼻がムズムズして水のような鼻水が出る」
「風邪薬を飲んでも効かないし、アレルギー検査も陰性だった」
そんなことはありませんか?
それは寒暖差アレルギーかもしれません。
病院では血管運動性鼻炎(けっかんうんどうせいびえん)と呼びます。
季節の変わり目や、朝晩の冷えこみが強くなる時期に、当院でも相談が増える症状です。
この記事では、なぜ起こるのか、どうすれば楽になるのかを、なるべくやさしく説明します。
寒暖差アレルギーとは?
ひとことで言うと、急な温度の変化がきっかけで起こる鼻炎です。
「アレルギー」と呼ばれていますが、花粉やハウスダストに反応する本当のアレルギーとは別のものです。
そのため、アレルギー検査をしても陽性にならないのが特徴です。
温度が変わったとき、こんな症状が出たら寒暖差アレルギーかも
こんな場面のすぐあとに症状が出るのが特徴です。
- 朝、あたたかい布団から出たとき
- 暖房のきいた部屋から、寒い外へ出たとき
- 冷えた外から、あたたかい部屋に入ったとき
| ○ 出る症状 | × ふつう出ない症状 |
|---|---|
| 透明でサラサラの鼻水 | 目のかゆみ (あれば花粉症かも) |
| 鼻づまり | 熱・のどの痛み (あれば風邪かも) |
| くしゃみの連発 |
こんな人に多い
大人、とくに女性に多いといわれています。
また、温度差のほかに、たばこの煙や強いにおい、お酒などがきっかけで症状が出る人もいます。
なぜ起こる? 鼻のエアコンが「敏感すぎる」状態

鼻には、吸いこんだ空気をあたため、しめらせてから肺へ送る働きがあります。
いわば「空気のエアコン」です。
このエアコンを自動で動かしているのが自律神経(じりつしんけい)。
自分で意識しなくても、体の調子を整えてくれる神経です。
寒暖差アレルギーの人は、このエアコンが温度の変化に敏感になっていると考えられています。
少しの温度差でも「大変だ!」と、大げさに反応してしまうのです。
すると、
- 鼻水を出す指令が、出っぱなしになる
- 鼻の中の血管が広がり、内側がむくむ(=鼻づまり)
その結果、透明な鼻水と鼻づまりが一気に出てきます。
風邪・花粉症との見分け方
まちがえやすい3つを比べてみましょう。
| 寒暖差アレルギー | 風邪 | 花粉症 | |
|---|---|---|---|
| 鼻水 | 透明でサラサラ | はじめは透明、数日で白〜黄色になることも | 透明でサラサラ |
| 目のかゆみ | ふつうはない | ふつうはない | よくある |
| 熱・のどの痛み | ない | のどの痛みはよくある。 熱は出ないこともある | ない(のどのイガイガ程度) |
| きっかけ | 急な温度の変化 | ウイルス | 花粉 |
| アレルギー検査 | 陰性 | (調べる必要なし) | 陽性 |
| 症状の出かた | 温度が変わった直後に出る | 数日でピーク、 1週間〜10日ほどで治まる | 花粉の時期にずっと続く |
「アレルギー検査は陰性なのに鼻水が止まらない」、「季節よりも、温度差があると悪くなる」
→こんな方は、寒暖差アレルギーの可能性があります。
なお、寒暖差アレルギーと花粉症を両方持っている人もいます。
自分でできる対策
基本は、鼻に急な温度差を感じさせないことです。
① 温度差を小さくする
- 外に出るときはマスクをつける(吸う空気があたたまり、しめり気も保てます)
- マフラーやネックウォーマーで、首まわりをあたためる
- 重ね着をして、こまめに脱いだり着たりする
- あたたかい部屋から出るときは、玄関で少し体を慣らしてから外へ
② 体のリズムを整える
- 湯船にゆっくりつかる
- 毎日だいたい同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
- ウォーキングなど、軽い運動を続ける
- 朝ごはんを食べる
- 体を冷やしすぎない
③ 鼻まわりをあたためる
蒸しタオルを鼻にあてる、あたたかい飲み物を飲む、なども楽になる方法のひとつです。
こんなときは受診を
自分での対策で良くならないとき、生活に困っているときは、受診を考えてください。
- 鼻水や鼻づまりが2週間以上続く
- 仕事や睡眠にさしつかえている
- 市販薬を使っても効かない
- 黄色や緑色の鼻水が続く(副鼻腔炎=いわゆる「ちくのう」の可能性)
- 顔の痛みや頭痛がある
病院では、症状に合わせて鼻スプレー(ステロイドの点鼻薬など)を中心に、必要に応じて飲み薬を組み合わせて治療します。
まとめ
- 寒暖差アレルギーは、急な温度の変化がきっかけで起こる鼻炎
- 病院での名前は血管運動性鼻炎。本当のアレルギーではないので、アレルギー検査は陰性
- 鼻の温度調節をしている自律神経のバランスがくずれることで起こると考えられている
- 大人、とくに女性に多い
- 温度が変わった直後に出るのが、風邪や花粉症との見分けポイント
- まずは温度差を小さくする工夫と、体のリズムを整える生活から
- 良くならないときは、早めにご相談を
季節の変わり目や朝晩の冷えこみで「なんとなく鼻の調子が悪い」と感じたら、寒暖差アレルギーを思い出してみてください。
症状が続くときは、お気軽に当院へご相談ください。


