妊婦さん、水痘ワクチンは大丈夫でしょうか?
妊婦さん、水痘ワクチンは大丈夫でしょうか?
水痘(水ぼうそう)は、たいていの場合は子どもに感染し、軽症で治癒して、その後はかからない疾患です(免疫が獲得される)。
水痘はたいへん感染力が強いウイルスで空気感染し、同じ部屋にいるだけでも感染することもあります。新型コロナウイルスよりも感染力は強いです。
おとなで初めてかかると重症化しやすく、髄膜炎や肺炎(水痘肺炎)などを合併しやすいため、注意が必要です。妊婦が初めてかかると、赤ちゃんに先天性水痘症候群を起こる可能性があります。
妊婦さんが水痘の初めてかかると、妊娠早期であれば流産の危険性があり、中期以降は先天性水痘症候群の危険があります。妊娠後期であれば、生まれた赤ちゃんに水痘が発症する可能性(新生児水痘)があります。出生時に症状がでなかった赤ちゃんも、生後6カ月前後に帯状疱疹を発症する(新生児帯状疱疹)可能性があります。
先天性水痘症候群では、発育障害、神経系の異常、眼球の異常、骨格の異常などが見られます。頻度は、水痘にかかったお母さんの2%程度です。
水痘はワクチンで予防できます
水痘にかかったことがない生後12か月以上の子どもは、水痘ワクチンの2回接種をお勧めします(定期接種です)。
成人で、水痘の免疫がない場合は、28日以上の間隔をあけて水痘ワクチンの2回の接種をお勧めします。