妊婦さんはリンゴ病に注意しよう!
リンゴ病は知っていますか?
正式な名前は、伝染性紅斑です。ヒトパルボウイルスB19というウイルスのために起きる病気です。子ども、特に年長さんのころに多い病院で、両方の頬が赤くなります。
特に治療の必要がない病気で、自然に治ってしまいます。おとなではかかっても症状が出ないかすごく軽いことが多い(不顕性感染)です。
妊婦さんが初めてリンゴ病にかかる
妊娠中に初めてかかると赤ちゃんが流産してしまったり、胎児死亡を引き起こしたりすることがあるので注意が必要です。子ども達の間でリンゴ病が流行っているときは特に要注意です。
妊婦さんが初めてリンゴ病にかかると、約2割でウイルスが胎盤を通過し赤ちゃんに感染し、そのうち約2割が赤ちゃんに貧血や胎児水腫を起こすといわれております。
パルボウイルスは、胎盤を通して胎児の赤血球に感染して、貧血を起こします。そのため、心臓に負担がかかって心不全になったり、体がむくんだり、胎児水腫と呼ばれる状態になったりすることもあります。
特に妊娠早期の感染には注意が必要です、妊娠28週以降はあかちゃんへの影響は少ないといわれております。
パルボウイルスの予防法
パルボウイルスの予防接種はありません。感染予防に努める必要があります。パルボウイルスは感染した人の唾液、痰、鼻水の中に出てきて、咳やくしゃみを通じて人から人へと広がります(飛沫感染)。特に好発年齢であるお子さんがいらっしゃる妊婦さんは注意が必要です。
また、感染した人と同じカップで飲んだり、同じ道具を使ったりして、感染することもあります(接触感染)。
流⾏時期には子供にキスをしない、 食事や食器を共有しないこと、よく手を洗うことが感染の予防のために有効です。
リンゴ病の人と接触した、あるいは、かかったかもしれないと思ったらお母さんの血液検査や胎児の検査が必要となることがあります。かかりつけの産科で相談した方がよいでしょう。