予防接種の打ち忘れを防ぐ方法
小さなお子さんをお持ちのお母さんは、打たなければならない予防接種がたくさんあるので戸惑ってしまうと思います。
「ワクチンの打ち漏れはないかしら?上の子どもの時とワクチンが違う?ロタウイルスのワクチン?あれ、B型肝炎のワクチンは打った方がいいの?」
クリニックの経験では、特にB型肝炎ワクチンと日本脳炎ワクチンの打ち忘れが多く、ロタウイルスワクチンは知名度が低いようです。
今回はこういった疑問に答えます。
✔本記事の内容
・当院でのワクチンスケジュール管理
・B型肝炎・日本脳炎ワクチンの打ち方
・ロタウイルスワクチンの飲み方
当院ではワクチンの打ち忘れを防ぐために受診して頂いた患者さんにスケジュール表を渡し、接種予定日を鉛筆で記載しております。
予約システム(Check-on)を導入しており、メール登録している方には事前にメール連絡されます。
ワクチン接種の時期が早過ぎるといったことはCheck-onが判断してくれるので、期日を間違えることもありません。
ワクチンのため予約受診された方は、感染予防のため処置室のベッドでカーテン隔離の上でお待ち頂いております。実際の注射もそのまま実施し、注射後30分経過をみた上で、アレルギー反応などの副作用がないかを確認してから帰宅して頂いております。
注射の際の間違いの防止のため受付事務、看護師2名と医師のトリプルチェックをしております。
クリニックによって対応はまちまちです。母子手帳にスタッフが鉛筆書きをしてくれるクリニックもあります。
スケジュールがわからないママさんは看護師さんや医師に質問して、鉛筆で次回の接種可能日を記載しましょう。けっこう、真っ白な母子手帳のママさんを見かけます。
先日、1本のワクチンを打つために来たママさん。色々と打ち忘れていることが判明し結局4本打つことになりました。
B型肝炎と将来の肝臓がんを予防するためにワクチンです。母親がキャリアでない場合は、生後2か月からヒブ、小児用肺炎球菌ワクチンなどとの同時接種がおすすめです。
・1回目と2回目の間隔は4週間
・1回目と3回目の間隔は20週~24週間
合計3回接種します。
1歳以上では任意接種ですが、ワクチン接種での予防をおすすめします。
定期接種では、第1期は生後6か月から接種できますが、多くの地域では3歳からの接種となっています。1回目接種から6-28日あけて2回目、2回目から6か月以上(標準は1年)あけて3回目、9歳から12歳に4回目の接種をします(合計4回)。
ロタワクチンは口から飲むタイプのワクチンです。珍しいですよね。令和2年(2020年)10月1日から定期接種に指定されます。
初回接種は生後14週6日までに行います。これは、最も注意すべき副反応である腸重積症の発症を最小限にするためです。
当院では、特にロタリックス(2回接種)をお勧めしております(ロタテックも可能です)。ロタリックスは4週間隔で2回接種します。遅くとも生後14週6日(生後3か月半過ぎ)までに1回目を受け、生後24週(168日)までに接種を完了します。生後24週以降は接種することができません。
ワクチンの打ち忘れを防ぐために、母子手帳に鉛筆で接種予定日を記載しましょう。ただし、クリニックごとに色々な対策をしていますので問い合わせてみてください。
B型肝炎、日本脳炎、ロタウイルスワクチンは、特に忘れがちなりやすいようです。ご注意ください!