新型コロナウイルスとサージカルマスク、フェイスシールドの関係
街を歩いていると感染対策をしていないお店を見かけることが少ないですよね。
先日、タクシーに乗ったら、個人タクシーでしたが、アクリルカーテンをしていなかったです。大手のタクシーではアクリルカーテンなどの対策をしていますよね。珍しい!と思ったら、マウスシールドをしていました。
マウスシールドはその有効性が疑問ですよね。誤解があると思いますが、マウスシールドはつけているヒトの飛沫を防ぐものではありません(と思います)。なぜかというとシールドとはその名の通り防御するものですから、口元をどこからから飛んでくる飛沫を防ぐためにあると思われます。
でも、隙間が大きくて守れそうもないし、目の保護もできません。
顔の粘膜を防御するのはコロナ感染対策に必須ですから、あまりマウスシールドに頼ることはしない方が良いと思います。
お店によってはフェイスシールドを使用しているお店も多くなってきました。当クリニックでも使用しています。フェイスシールドは、咳やくしゃみといった飛沫が本人の目や口などの顔の粘膜に入るのを防ぐために使用されます。
本日は以下の文献を紹介をします。
コロナ感染リスクを感染経路別に調べたものです。感染経路には患者さんの飛沫で汚染された環境を手で触って汚染されるパターンや飛沫を吸い込んでしまうパターンなどがありますが、多い原因は患者の咳や会話による飛沫を直接吸入する飛沫感染パターンでした。
また、感染リスクはサージカルマスクを着用した場合は36-37%、フェースシールドを着用した場合は2-3%、両方を着用した場合はほぼ0%近くまで下げられるとの結果でした。
フェイスガードとサージカルマスクの組み合わせは非常に有効そうです。しかし、これは医療従事者を対象にした研究です。おそらく医療従事者はマスクやフェイスシールドの扱いが一般の方より上手だと思います。
せっかくマスクをしてもポケットから出し入れして何度も使用したり、マスク表面を手で触ってしまったりしては元も子もありません。フェイスガードもしっかりと顔を覆う必要がありますし、フェイスガードの中に手を入れて目を擦ったりしたら意味はありません。
マスクもフェイスガードも一度付けたら外す時まで表面を手で触ってはいけません。外した後は手洗いをします。
まずは新型コロナウイルスの感染様式をしっかりと理解していきましょう。また、マスクやフェイスシードのつけ方、つけ入る最中の行動もしっかりと守っていきましょう。目や鼻を触りたくなったら手洗いや手指消毒しましょう。