麻疹の流行
2021.01.16
新型コロナウイルス感染の裏で麻疹が流行している国があります。
中央アフリカのコンゴ民主共和国で、猛威を振るうはしかのために命を落とした人が6000人を超えたそうです。
麻疹は重症化しうる危険な病気です。合併症は肺炎のほかに、1,000例につき、脳炎1例、死亡1-2例、妊婦であれば流産や早期陣痛、低出生体重児などの危険があります。
また、感染力がとても強いことで有名で、インフルエンザよりも上です。「基本再生産数」(感染力のある1人の感染者が、免疫獲得もしくは死亡によりその感染力を失うまでに何人の未感染者に伝染させたかの人数)は麻疹は12-18、風疹は5-7、おたふくかぜ4-7、インフルエンザ(スペイン風邪)2-3となっております(麻疹排除計画における検査診断の重要性について)。
新型コロナウイルス感染のためワクチンを打ちそびれている方は早めの接種をお勧めします。
日本は、2015年にWHOから麻疹「排除状態」と認定されていますが、海外から持ち込まれた病原菌による感染の可能性があります。特に来年は東京オリンピックが予定されており感染が持ち込まれる可能性が指摘されています。