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ブログコロナ禍で必要なポリエチレングリコールの知識

コロナ禍で必要なポリエチレングリコールの知識

2021.06.15
予防接種

ポリエチレングリコールって何?
コロナワクチンに入っているって聞いたかも?
ポリエチレングリコールの何が問題なのかわからない。
「ポリエチレングリコールってなんなの?」と子どもに聞かれるのが怖い。

こんなことを考えているヒトの悩みを解決できる記事を書きました。
ポリエチレングリコールを使う用途や含まれている物質、新型コロナワクチンとの関連を解説します。

  • 目次
    1. ポリエチレングリコールの用途
    2. ポリエチレングリコールは何に入ってるの?
    3. コロナワクチンにポリエチレングリコールが含まれている
    4. ポリエチレングリコールの有害作用
    5. ポリエチレングリコールとポリソルベートの関係
ポリエチレングリコールの用途

お薬には薬の成分に加えて添加物(医薬品添加物)が入っています。添加物があるおかげで、苦みや臭いをおさえてお薬が飲みやすくしたり、安定性がよくなったり、体への吸入がよくなったりします。その添加剤の一つがポリエチレングリコールです。

添加剤のおかげで、お薬は飲み薬や塗り薬、注射剤として体に効率的に安全に吸収されることができるのです。

ポリエチレングリコールは何に入ってるの?

ポリエチレングリコールは、安全性が高い物質ですので、医薬品や家庭でつかわれる製品に広く使用されています。たとえば抗菌薬や降圧薬などの錠剤や注射液の中にも使用されています。化粧品に粘り気を出すために使用されたりしています。

医薬品で具体的に身近な?お薬でいうとファムビル錠、カンデサルタンOD錠、ロスバスタチン錠、ベシケア錠、トアラセット配合錠、ドネペジル塩酸塩、レスタミンコーワクリーム、ユベラ軟膏、尿素クリームなど非常に多くの薬剤に使用されており全てを列挙することはできません。

コロナワクチンにポリエチレングリコールが含まれている

新型コロナウイルスワクチンはmRNAを利用したワクチンであることは聞いたことがあると思います。このmRNAには、すぐに分解されて消えてしまうという欠点があります。そこで、消えないための方法を色々と考えた末で、ポリエチレングリコールでおおってしまう方法ができました。

日本で承認されているファイザー社及び武田/モデルナ社の新型コロナワクチンにはポリエチレングリコールが含まれています。ちなみに日本で承認されているワクチンでポリエチレングリコールを含んでいるワクチンはこのふたつのコロナワクチンだけです。

ポリエチレングリコールの有害作用

ポリエチレングリコールはとても安全性が高いのですが、どんなに安全性が高いといっても、100%アレルギーを起こさないということはありません。リンゴのような美味しいフルーツであってもヒトによってはアレルギーを起こすことと同じです。

ポリエチレングリコールに対するアレルギーは過去にその成分が含まれているものをものを体の中に摂取して感作されている(体の中に抗体ができている)と発症する可能性があります。過去にポリエチレングリコールでアナフィラキシー(重症のアレルギー反応)を起こした方は新型コロナワクチン接種は受けられません。

新型コロナワクチンを接種できない人

一般に以下の方はコロナワクチンを接種することができません(全文はこちら)。

  • 明らかに発熱している方(※1)
  • 重い急性疾患にかかっている方
  • ワクチンの成分に対し、アナフィラキシーなど重度の過敏症(※2)の既往歴のある方
  • 上記以外で、予防接種を受けることが不適当な状態にある方

(※1)明らかな発熱とは通常37.5℃以上を指します。ただし、37.5℃を下回る場合も平時の体温を鑑みて発熱と判断される場合はこの限りではありません。
(※2)アナフィラキシーや、全身性の皮膚・粘膜症状、喘鳴、呼吸困難、頻脈、血圧低下等、アナフィラキシーを疑わせる複数の症状。

新型コロナワクチンにはポリエチレングリコールが含まれているので、過去にその成分にアナフィラキシーを起こした方はワクチン接種は受けられません。

信憑性は定かではないですが・・・。

新型コロナワクチンに対するアナフィラキシーは、女性が多いという報告があります。皮膚にポリエチレングリコールが含まれる化粧品を使うことが多いため、感作されて体の中に抗体ができているのかもしれないという推測もあります。

ポリエチレングリコールとポリソルベートの関係

医薬品添加物の一つであるポリソルベートはポリエチレングリコートと似た構造をしております。ポリソルベートに対するアレルギーを持っている方は同時にポリエチレングリコールに対するアレルギーを持っている可能性があります。

ポリソルベートは肺炎球菌結合型ワクチン(プレベナー13)、インフルエンザHAワクチン、ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(ガーダシル)、日本脳炎ワクチン(エンセバック)、不活化ポリオワクチン(イモバックス)などに含まれています。

これらのワクチンに対してアレルギーを持っている場合にはポリエチレングリコールを含んでいるコロナワクチンにもアレルギー反応を起こす可能性があると言われております。

まとめ
  • ポリエチレングリコールは安全性の高い医薬品添加物の一種です。お薬の苦みや臭いをおさえてお薬が飲みやすくしたり、安定性がよくなったり、体への吸入がよくする作用があります。新型コロナワクチンにも含まれており、不安定ですぐに分解されてしまうmRNAを安定化させるために役立っております。
  • ポリエチレングリコールに対する有害作用にアレルギーがあり、過去にアナフィラキシー(重症のアレルギー反応)を起こした方は新型コロナワクチン接種はできません。
  • 医薬品添加物の一つであるポリソルベートはポリエチレングリコートと構造が似ており、どちらにはアレルギーを持っていることがあります。

コロナ禍で必要なポリエチレングリコールのことを解説しました。コロナワクチン接種を受ける時にこの記事のことを思い出して頂ける嬉しいです。

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