皆さん、こんにちは。「南22条おとなとこどものクリニック」の院長です。最近、冷え込みが厳しくなり、体調を崩しやすい季節になりましたね。
私たちのクリニックでは、毎日様々な患者さんが訪れますが、特にこの時期は呼吸器感染症の患者さんが増加しています。今日は、現在の感染症の状況と対策についてお話ししようと思います。
新型コロナウイルスの現状
まずは新型コロナウイルスの第10波について。従来の株に加え、新しい変異株「JN.1」が流行しています。この変異株は、従来のオミクロン株と似た症状を引き起こしますが、過去にオミクロンBA.2に感染した方でも再感染の可能性があります。
最近のデータによると、1医療機関あたりの感染者数が前週の1.27倍に増加し、インフルエンザの感染者数を上回っています。
その他の呼吸器感染症の急増
新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザ、溶連菌、アデノウイルス、RSウイルス感染などの呼吸器感染症も全国的に例年より目立っています。
特に子どもたちの間で発熱、せき、のどの痛みなどの症状を伴う咽頭結膜熱やRSウイルス感染症が急増しています。当クリニックでも同じような傾向です。
呼吸器感染症が急増する原因
このような呼吸器感染症が急増している背景には、「免疫負債」という現象があります。
これは、過去3年間の感染症対策により、通常接触する機会が減少し、結果として免疫力が低下している状態を指します。これにより、感染が爆発的に発生しやすくなっています。
あなたのお子さんが風邪を引きやすい原因はここにあるのかもしれません。
今後の見通しと対策
2024年2月は3連休が2回あり、人の移動が多くなることが予想されます。これにより、感染拡大のピークが例年より長引く可能性があります。また、中国の春節に伴い、海外からの観光客も増えることが予想されます。
わたしたちにできること
変異株JN.1の感染力は強いとされていますが、基本的な対策は変わりません。
手洗い、うがい、マスクの着用を徹底しましょう。予防接種も有効です!
また、当クリニックでは溶連菌に関する検査キットが少なくなっていますが、現在は業者さんの努力で対応しています。
最後に、皆さんが健康を守るために、私たちも全力でサポートします。体調に不安がある場合は、遠慮なくご相談ください。みんなで力を合わせて、この冬を乗り切りましょう。