皆さん、こんにちは。私たちのまち札幌が直面している変化について、皆さんと共有したいと思います。
札幌市は2023年1月1日現在、人口が195万6928人と発表されました。これは前年同期比で2584人の減少を意味しており、人口減少は3年連続で続いています。減少幅は前年(1156人減)より広がり最大となりました。
なぜ人口が減少しているのか
人口減少の主な原因は、出生数よりも死亡数が多い「自然減」とされています。一方で、他地域からの転入や外国人留学生などによる「社会増」は増加していますが、自然減のペースがそれを上回っています。
札幌市の人口減少の背景には、新型コロナウイルスの影響による経済的な不安や、出会いの場の減少が挙げられます。
これらは結婚や妊娠を控えさせる要因となり、出生数の減少を加速させています。また、高齢者の増加による死亡数の増加も無視できません。
札幌市人口、3年連続減 1月1日現在195万6928人 減少幅最大
札幌市の対策
札幌市は、人口減少に立ち向かうために、市民の居住地が分散しすぎないような政策を検討しています。
除雪などの行政サービスを維持しながら、まちづくりを戦略的に考えるようです。札幌市立大の原俊彦名誉教授は、出生数が下げ止まる気配はなく、人口減は今後も続くだろうと分析しています。
子どもの数の減少とその影響
札幌市では、子どもの数が今後90%ずつ減少するという試算もあります。
これは保育園や幼稚園、小学校での子どもの取り合いが始まり、教育の質の向上が求められることを意味するでしょう。お子さんを相手にしていた仕事はだんだんと縮小せざるを得ないでしょう。
これはたいへんな事態です。いつまでも現状のままと考えていたら時代においていかれてしまいます。
正常性バイアスという言葉があります。危険な状況であっても、ちょっとした変化なら「日常のこと」として処理してしまう人 間心理のことです。建物の非常ベルが鳴っていても、「また、誤報だから大丈夫だろう」と思い込んだり、火災が発生している際に薄い煙であるから「まだ安心だ。そう大きくはならないだろう」と避難せずに、逃げ遅れてしまうというものです。
人口減少、子どもの数の減少についても、皆が関心を寄せていかないといけないのかもしれません。
医療機関においても、診療内容に変化が必要になるでしょう。当クリニックでは、現在は子どもたちの受診や予防接種が大きな割合を占めていますが、その需要が変わる可能性があります。これからの時代に即した変化を考えていく必要があります。
まとめ
札幌市の人口動向は、私たち一人ひとりにとって無関係ではありません。私たちが住むまちの未来を考えていかなかればならない時がきていると感じました。