私が最近見た映画「PERFECT DAYS」は、トイレ清掃員の平凡な日常を描いた作品です。主人公の寡黙な平山を演じる役所広司さんの演技は素晴らしく、日々のルーティンワークを通じて見えてくる生活の美しさが心に響きました。
映画は、起床から就寝までの平山さんの日常をとても丁寧に追いかけます。布団をたたむことから始まり、歯磨き、木々の水やりをやります。毎朝同じ時間にアパートを出て、一度深く息を吸います。同じコーヒーを飲み、出勤、そして仕事であるトイレ清掃。仕事終わりの一杯、銭湯でのリラックスタイム、読書。。。
日々の流れの中で、彼の生活に起こる小さな変化が描かれます。特に印象的だったのは、同じ掃除仲間が突然退職した際、普段とは違う強い口調で会社に文句を言ってまで、自分のルーティンワークに戻ろうとする平山さんの姿でした。これは、日常の中で起きる微かな違いに愉しみを見出し、自分の生活パターンを大切にする彼の生き方を象徴しています。
この映画を見て、平山さんのように日常のルーティンを大切にしながら生きることの素晴らしさを改めて感じました。ルーティンワークは単調な反復と見えるかもしれませんが、それぞれの瞬間に意味があり、どんなに小さな違い、例えばちょっとした天候の変化であっても生活に彩りを加えます。
「PERFECT DAYS」は、私たちに日々の生活の中に隠された非日常を見つけ出し、それを楽しむことの大切さを教えてくれる作品です。私も、平山さんのように自分のルーティンワークを大切にしながら、日常の中の小さな幸せを見つけていきたいです。
